

長男家族との兵庫県の出石訪問記事の続きです。


今回紹介する「出石そば」は上の写真のように沢山の皿に乗せられて出てくるのが特徴です。一人前は5皿に盛られ出てくるのが通常ですが、男性なら10皿程度を食べるのが普通だと思います。このような食べ方が「出石そば」なので、「出石皿そば」と呼ばれています。我々が入ったお店の「出石皿そば」は地元・出石産のそば粉を使った二八そばでした。メニューを見ると皿そば以外のそばは産地や配合に、いろんな使い分けをされていました。出石には沢山の「出石皿そば」のお店ありますが、出来る限り美味しいお店で食べたいと思いました。大行列のお店もあり迷ったので、先に酒蔵に行ってそこで美味しいお店を聞くことにしました。元々、出石で日本酒を買うつもりだったのです。

正覚田中屋 出石町本町97
官兵衛 出石町八木68
そば庄 出石町鉄砲27-13
出石の町の中でGoogle地図に登録されている出石皿そばのお店の数を数えてみました。見落としはあると思いますが37軒でした。それをプロットしたのが下記のGoogle地図の航空写真です。ネットで検索すると出石町内に40数店あり、出石皿そば協同組合に登録されている店数は39軒(紹介一覧33軒)でした。今森製麺所(








紹介されたお店は遠くにはないと思い

左側が出石酒造の土蔵の酒蔵で、右側が同じ位置から土蔵の向かい側(北側)の景色です。浄土宗の昌念寺が見えます。山号は済船山です。1864年7月に禁門の変で長州が敗れて桂小五郎が京都を逃れて最初に隠れたのが出石の昌念寺だそうです。出石の町の中には桂小五郎居住跡(荒物屋跡)も残されています。SV1 SV2


出石酒造の土蔵の酒蔵と昌念寺の間から進んで行く方向を撮ったのが左の写真で、その道を進んで行って最初の十字路が右の写真です。
右の写真のお寺の名前は高福寺で、浄土真宗本願寺派のお寺です。元々は約650年前に豊岡市奈佐地区矢次山中腹に建立され、その後戦乱等で移転して今の場所に落ち着いたそうです。SV3 SV4


上の写真の右側の十字路の場所から出石城方向を見た写真です。出石城の大手門があった場所から真っすぐに伸びる大手前通りです。大手門があった場所の横に建っている辰鼓楼(しんころう)が見えます。右の写真は左の写真から切り取ったものです。SV5 SV6


辰鼓楼との記念写真を撮る場所に来ましたが、まだ逆光だったために出石皿蕎麦を食べた後に撮りに戻ってくることにしました。そして横を見ると出石酒造で推薦してもらった3軒の蕎麦店(正覚田中屋、官兵衛、そば庄)の中の1軒があったのです。幸いなことに人が並んでいなかったので、迷わずお店に入りました。入ったお店が下の写真の正覚田中屋でした。

店名 正覚田中屋
住所 兵庫県豊岡市出石町本町97
電話 0796-52-2048
創業 1992年4月29日
営業 10:00~17:00(売切れ仕舞い)
夜料理の予約可(事前確認要)
定休 毎週木曜日 第3水曜日 (祝日の時は営業)

お店の前に置かれていた品書きです。品書きに書かれていたのは、出石皿そば、十割蕎麦、とろろ蕎麦、鴨汁蕎麦、おろし蕎麦、すだち蕎麦、で、通品して、厚焼玉子、そばずし、そより・いか....、そば団子、わらび....でした。

お店に入ると興味深い空間がありました。井戸があるようでした。

水が湧き出していました。美味しい水があるからこそ、美味しい蕎麦が作れるのかもしれません。

2階の席に案内されました。左の引き戸から入ってきました。
味は大切ですが、食べる部屋の雰囲気も大切です。そういう意味でもゆったりとした個室だし、いい雰囲気で食べれました。

壁に貼られていた書です。さとる書とありました。店長の田中覚(たなか さとる)さんが書かれたようです。今回対応していただいたのも田中覚さんでした。
生きている
生きているということは 誰かに借りをつくること 生きてゆくということは 借りを返してゆくということ 誰かに借りたら 誰かにかえそう 誰かにそうして貰ったように 誰かにそうしてあげよう さとる 書


お品書きです。出石皿そば990円、十割蕎麦生古粉1320円、とろろ蕎麦1265円、鴨汁蕎麦1485円、おろし蕎麦1265円、すだち蕎麦1265円で、厚焼玉子850円、かまぼこ550円、そばずし750円、焼き以下いか770円、そば団子(そば茶付)660円

出石皿そばの部分を紹介します。三百年の伝統 出石産(にじゆたか) 石臼挽き粉使用 ◇出石皿そば(五皿) 990円
石臼挽き粉で打った二八そばは黒く そば本来の味と香り・・・ 出石焼の小皿にもり、山芋、卵などの薬味で食すのが特徴。
◇追加一皿につき180円
※オリジナルそば通手形がもらえる条件は 男性 20皿 女性 15皿 小人 10皿

通しで揚げた蕎麦が出てきました。

大人3人の内、帰りに運転しない2人はビールを飲むことにしました。こちらが飲物のメニューです。 日本酒の部分に我々が試飲した3本が書かれていました。出石と言えばやっぱり出石酒造の楽々鶴(ささづる)のようです。我々が試飲した原酒と上撰と純米酒でした。我々は帰ってから飲むのでここでは、やっぱりビールにしました。

やっぱりビールはいいですね。ビールには昆布の佃煮が付いていました。

出石皿そば用の薬味が出てきました。左上から山芋、卵、ネギ、わさび、です。

皿そばが並び始めました。先ずは5皿×5人前を頼んだので25皿を店長の田中覚さん自らが運んでくれました。出石そばの歴史をWikipediaから転用する形で記載させていただくと、江戸時代中期にあたる宝永3年(1706年)に信濃国上田藩から国替えで但馬国出石藩の藩主になった仙石政明(仙石公)が、蕎麦職人を信州から連れてきたことが始まりとそれているそうです。皿そば形式(割り子そばの形態)で食べられるようになったのは幕末の頃で、屋台で供される際に持ち運びが便利な手塩皿(てしょうざら)に蕎麦を盛って提供したことに始まるとされています。現在の「出石皿そば」の形態が確立したのは約65年前の昭和30年代(1955年~1964年)だそうです。

久しく食べていなかった蕎麦寿司もお願いしました。

これが待望の出石皿蕎麦です。

記念写真を撮ってもらいました。いい記念になります。

テーブルの部分を紹介します。使われているお皿やその他の器は全て出石焼です。出石焼は出石町一帯で焼かれる磁器です。厚みがありますが陶器ではなく硬くて丈夫な時期で白色(白磁)が出石焼の特徴で、1784年(天明4年)に伊豆屋弥左衛門が出石郡細見村に土焼の窯を築いたことが始まりとする説が史料の信憑性の高さから一番有力とされていますが、諸説あるそうです。1801年(享和元年)の藩窯開設以降は本格的に生産されるようになったそうです。いずれにしても240年近い歴史のある焼きものです。

蕎麦の乗った皿が2段積みになっているのも特徴の一つだと思います。

お皿ごとに違った絵柄や文字が書かれていて楽しめました。

これを見て頑張って食べる人もいると思います。
20皿食べると990円+180円×15=3690円です。

結局、追加も入れて50皿食べました。長男が20皿食べたので、そば通手形をもらいました。

こちらがいただいたオリジナル通行手形(そば通手形)です。

お店を出てて辰鼓楼を背景に記念写真を撮ろうと思しましたが、まだ逆光が強いので蕎麦粉を買う目的で町を散策した後に記念写真を撮ることにいたしました。

辰鼓楼から離れる方向に歩いて振り返って写真を撮りました。土産物屋さんが沢山ありました。

人が少ないあたりにまで来ました。蕎麦粉を売っているお店は見つかりませんでした。

出石酒造で推薦してもらった「そば庄」もありました。遠くに「皿そば」と書かれているところは「出石そば処 桂」と思われます。

辰鼓楼(しんころう)のところまで帰ってきました。これなら記念写真が撮れそうです。辰鼓楼は1871年に建てられ、当初は太鼓で時を告げていたそうです。10年後の1881年に地元の旧藩医の池口忠恕が大病を患った際に、地元民から御見舞いや全快祝いを受けたことへの御礼として機械式大時計を寄贈し、同年9月8日から時計台として稼働し始めたそうです。同年8月12日には北海道の札幌市時計台(旧札幌農学校演武場)が稼働していることから日本国内で二番目に古い時計台になります。


やっと記念写真を撮ることが出来ました。
数十年前に撮った右の写真とほぼ同じ場所で撮れたと思います。
辰鼓楼のところが出石城の大手門があったところです。立っているこの道は大手前通りです。

結婚した翌年の雪のころの1月に家内の両親と出石に来た時は「永楽そば」で出石皿そばを食べました。雪を投げている相手は家内のお父さんです。ストリートビュー(SV)を見ると永楽そば(永楽蕎麦)は今も昔のままでした。ただし昔の看板は「永楽皿そば」で今の看板は「永楽そば」です。

店名 永楽そば
住所 兵庫県豊岡市出石町宵田119
電話 0796-52-2540
営業 10:00~15:30
定休 毎週金曜日
SV ポチッ

50皿完食で凄い豪傑になられましたね。お嬢様も3月には
おめでたとか、楽しみですね。
「やかん」、使い込んで、すばらしい。
僕等はそば粉1200円、キロです。
みんなで思い出の出石に来ることが出来ました。
ほんと楽しみにしています。タイミングよく生まれた時に自宅に戻れていればいいなと思っています。
沢山の写真がありながら、やかんに目が行くとはさすがです。国産蕎麦粉1200円安いですね。出石では、いくらだったか聞いてみます。
50皿とは食べましたね
ほんと50皿は、沢山食べたと思います。それも思い出となります。
ご家族で皿蕎麦、皿の数に驚きですが、
さらに書かれた文字を読みながら
楽しいお食事だったと思います。
お店の随所に、ご主人の「ちょっとゆっくりしていって」の気持ちが表れています(*^^*)
SORIさんご一家が食された二階にも厨房があるのに驚きました。打ち立てゆでたてを食べてほしいとの心遣いでしょうか。
テーブルいっぱいに並べられた出石そばのお皿を見るだけで楽しくなります。通行手形も嬉しいですね。
出石の街並みが、昔のまま残されているというのも素晴らしいですね。辰鼓楼をバックに撮られたお写真も以前のものとほぼ変わらぬ風景で素晴らしいです。
いいところだな(*^^*)訪れてみたいです。
ところでSORIさんにちょっとお聞きしたいことが…
SORIさんのブログで、画像を別タブで拡大して表示させるのってどうやっているのですか?コードを書き換えたりしているのでしょうか?簡単にでよいので教えていただければと思います。(手間がかかるようなら省略してください!)
沢山の皿そば屋さんがあるので、皆さん特徴を出されているのだと思います。前から再訪問したかったので、よかったです。
確かに魅力的な文字が書かれていました。いろんなところに文字が書かれていました。
「出石皿そば」とは、初めて聞きました ・・・
それにしても、楽しそうな一時でしたね!
出石酒造で教えてもらったのがよかったです。
確かに2階にも厨房があるので茹でたてが食べれたわけですね。
我々だけでも50枚の皿を運んだわけですから、運ぶだけでも大変だと思います。皿は磁器と言えども分厚いので重たいのです。
沢山の皿を並べるだけでも経験が必要なのかもしれません。出石の町は小京都とも言われていますね。
明治初期に建てられた辰鼓楼が今も保存それているのはいいですね。沢山の人が来られていました。
画像を別タブ(別画面)で表示させるのは、ブログの管理画面で右端の「設定」をクリックしていろいろ変更すると出来るようになると思います。
とりあえずは、表示されるメニューの中で「+ 画像の初期設定」をクリックすると、+が-に代わりサブメニューが表示されます。サブメニューの中の「別ウィンドウ原寸大表示」の「表示する」の頭の〇にチェックして「設定を保存する」をクリックしてみてください。
ただし、これ以外も設定を変える必要があるように感じますので、いろいろ探してみてください。
ただしうまくいったとしても、新しく作る記事の写真のコードに反映されるだけなので今までの記事は変わらないと思います。
いずれにしても target="_blank" が関係しています。
参考に写真をクリックすると別画面で別の写真を原寸表示する場合のやり方のURLを下記に書くのでクリックして参考にしてください。
https://blog-imgs-171.fc2.com/s/u/s/susuwatarikurosuke/TEST-04.jpg
わんこそばも楽しい食べ方ですね。まだ未体験です。
ほんと楽しかったです。
やはりコード編集が必要なのですね。
SSブログ以外に保存している写真をURLで表示させるという感じでしょうか。
いろいろやってみます!
本当にありがとうございました!!(´;ω;`)感謝の涙
設定さえ適正にできれば、今後はコード編集は不要なはずです。と思っています。私の場合は偶然ですが、最初から拡大写真が別画面で出ました。そのために熟知していない面があります。いろいろ試してみてください。
できました!SORIさんが提示してくださったコードの画像がとてもわかりやすかったです。
ありがとうございます~~~(´;ω;`)感涙
注文に来て初めの一言が、追加注文は出来ませんと言う一言でした。多分、お薦めの店では無かったと思います。
よかったです。次の記事からクリックが楽しみです。
出石に行かれて出石皿そばを食べられたのですね。
ほんと、印象が悪くならないようにする言い方は難しいでし、初めの一言は大切ですね。特に最近はネットで広まってしまいますね。
紹介して知ってもらえてうれしいです。掲載した甲斐がありました。
爺は3皿が精々かな、爆。これも楽しい想い出ですね。
お蕎麦の良い香りが漂ってきそうです♡
娘さん、もうすぐ出産なされるんですね!母子ともに元気な出産でありますように~^^
楽しい食べ方ですが、お店の人は、盛り付けたり、運んだり、並べたり、片づけたりと、大変だと思います。
おかげで楽しい雰囲気を盛り上げてくれます。
ほんと、美味しいお蕎麦です。国替えの藩主が信州から職人を連れてきた気持ちも分かる気がします。その時は皿そば式の食べ方ではなかったそうです。つまり、信州の食べ方だったのでしょうね。
ありがとうございます。みんな、楽しみにしています。
拙いブログに訪問、コメント頂きありがとう
ございます!
神奈川県横須賀から情報発信しています。
これを機に貴ブログにもお邪魔させて頂きます (^-^)!
こちらこそ、ありがとうございます。
同じ関東ですが、東京を超えていくことになるためか、横須賀は行く機会が少なかったです。それだけに楽しみです。
わんこそばに似ているけど、お皿だし食べ方も違うのね^^
素敵なご家族ですね、見ていても嬉しくなります。
岩手県の花巻や盛岡に伝わる椀こ蕎麦(わんこそば)は空になったお椀に給仕が次々と蕎麦を入れていく方式ですね。これも体験してみたいものです。わんこそばは給仕が付くことと温かい蕎麦であるところが、出石皿そばと違いますね。
長男家族と行けたのは良かったです。
有難うございました。
高いところから眺める風景が好きで、ロープウェイが
有れば良く乗ります。紅葉の季節は長蛇の待ちですが
この季節は、貸し切り状態でした。
ロープウェイはいいですね。最後に乗ったのは岩国城に登るロープウェイだと思います。
https://makkurokurosk.blog.ss-blog.jp/2021-01-26
その前は箱根のロープウェイだと思います。
https://makkurokurosk.blog.ss-blog.jp/2013-09-12-1
https://makkurokurosk.blog.ss-blog.jp/2013-10-04
岩国城のロープウェイも地元箱根のロープウェイどちらも
乗ったことが有ります。岩国は眼下に錦帯橋のアーチが
綺麗に見えていたのを覚えています(^^)v
あまり知られていないと思うのですが、岩国城のロープウェイにまで乗られたことがあるのですね。さすがです。
トモミさんの知らないことを紹介出来てよかったです。ほんと知らないことが沢山あるのでしょうね。
お皿に文字があったり、20皿でそば通手形をもらえるとか、楽しいですね。
テーブルいっぱいに並ぶそば皿が圧巻です。
出石皿そばは、楽しい食べ方です。つい沢山食べてしまいます。ほんと沢山並ぶ皿は圧巻でした。
洗い場が大変そうですw
ほんと、洗い場が大変だと思います。お皿も沢山用意しているのでしょうね。それだけに値打ちがあるようにも感じます。
街の中の道路脇の溝にもきれいな水が流れているので、自噴井戸なのだと思います。標高321mの有子山がそばにある町なので水は豊富な感じがしました。皿そばは手間がかかると思います。それだけに値打ちがあります。久しぶりの蕎麦寿司も美味しかったです。