


高圧線に何かぶら下がっています。一見、ミノムシのように見えるので、前からミノムシと呼んでいました。
ちなみに日本の高圧送電線の標準は右に3本と左に3本の計6本の組み合わせです。右か左のどちらかだけに電気を流していて、片方は予備になっています。
鉄塔の向こう側にも2つあります。上の写真でもよく見ると鉄塔の向こうに見つけることが出来ると思います。ここは鉄塔と鉄塔のスパンは517mです。

拡大してみると人間でした。沢山の袋をぶら下げて、袋の上で作業をしているのです。ミノムシと呼んで失礼いたしました。高圧線の補修をするプロフェッショナルの方たちだったのです。

別の角度から見てみました。片方は予備になっているために電気が流れていない方を補修することが出来るのです。ここは鉄塔と鉄塔のスパンは413mです。移動だけでも大変な作業だと思います。

よく見ると、送電線から取り外した「らせん状の太い針金」を袋に入れているところです。

らせん状の太い針金の正式名はスパイラルロッドです。電線に巻き付けて風音防止だそうです。着雪による被害防止にもなるそうです。電線の着雪は大きな上下振動の原因になるとのことでした。ぶら下げている網は、手に持っているスパイラルロッドを落とした時に地上に危険が及ぶのを防止するための落下防止の網だと思われます。おそらく工具などはひもで体につながれていると思います。

上の写真は太陽が逆光方向のため、太陽がカメラ側に来るまで待ってから撮ったのがこちらの写真です。

作業のやり方は静止画の写真では分かりにくいので動画を撮りました。古いスパイラルロッドを取り外す作業であることが判ると思います。
作業員の人は右に移動しながら作業を行っていることが判ってもらえると思います。ただし動画は7分53秒と長いため、早送りの動画も用意いたしました。
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こちらは別のチームです。こちらも古いスパイラルロッドを取り外す作業です。右側の人がスパイラルロッドを緩めて、左の人が取り外して袋に入れているのです。上の動画と下の動画のプレーボタン( ► )を両方クリックして同時に見ると時間の節約になります。こちらも早送りの動画を用意いたしました。
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スパイラルロッドを袋に入れているところです。

スパイラルロッドの取り外しや取り付けは大変な作業ですが、強風時に電線から発生する風切り音(電線風音)の防止対策として,1973年から既設の電線にスパイラルロッド(弦巻素線)を巻きつける方法が適用されてきたそうです。このスパイラルロッドによる風音対策は電線自重や風圧荷重の増加,コロナ騒音の増加という課題が生じたために,電線自体に突起を設けた低風音電線である左図の送電線が1987年に実用化されたそうです。さらに風音低減特性とコロナ騒音が標準電線と同等な特性を併せ持つ低騒音電線が開発され,

右の写真のように反対側の3段をよく見るとスパイラルロッドは巻き付いていないようなので、すでに過去に交換された可能性が高いです。

動画を撮っている時に偶然ですが、上空を飛んでいる飛行機が撮れました。開始から41秒後に画面の左下から飛行機が入ってきます。
飛行機が写っている瞬間の動画から画面を切り取りました。

kazuさんのコメントで送電線の取替工事であることが判りました。こちらはスパイラルロッドを外していた2日後の2016年12日18日(日曜)に撮った写真です。冒頭の鉄塔から南方向に413m離れた場所に建っている隣の鉄塔です。鉄塔に沢山の人が登って作業をされていました。

よく見ると、すでに送電線の取り外しを行っていました。3段の一番上の送電線はすでに碍子と送電線が離れていました。

一番上の送電線を別の角度から大きく撮りました。4本共に滑車に吊り下げられていました。

上から2番目はまだ取り外し作業中のようでした。

一番下は準備だけで作業には入っていませんでした。

高い鉄塔には、このリフトで登ります。動力はエンジンで自力で登って行きます。4枚上の写真にも写っています。

さらに一つ南側の鉄塔では、送電線を滑らせる準備が終っていました。

その4つの滑車の部分を拡大いたしました。

さらに一つだけを拡大いたしました。複数の鉄塔分の準備が出来たら、かなりの長さの送電線を一気に滑らせて、交換するのだと思います。滑らせるところは見ものですが、気がつくことが出来るかどうかが問題です。

今回の送電線の鉄塔をプロットしてみました。今回の高圧送電線は房総変電所と新京葉変電所を結んでいることがプロットしてみて判りました。送電線名は房総線で電圧は50万ボルト(500KV)です。1966年に日本初の500KV設計で、275KVで運用し、1973年から500KVでの運用に変更しました。東京電力初の500KV送電線でもあります。鉄塔数は110基です。
送電容量は43年前の1973年当初は鋼心アルミ合金より線ACSR 410mm2×4導 体で310万KWの 送電容量だったそうです。その後、材質を変えることでを有していたそうです。その後の従来のACSRと同サイズで鋼心耐熱 アルミ合金 より線TACSR410mm2×4導 体を使用し,430万kWに増大したそうです。今回の送電線の交換は容量アップが目的かもしれません。送電線の取替工事拠点の鉄塔(

現在の関東の500KV以上の送電線マップ→ポチッ





まさにプロフェッショナル。
高くて足場が不安定なこんなところで、
仕事をするなんて、すごい!
実は見ているだけでも足がすくみます(^^;
東電の高圧線の取り替え工事、今年から来年の7月頃まで行われるとの事です。
わが家の上の鉄塔から柏よりは、数年前に取り換えました。
今回は、我が家の上から千葉方面の取り換え工事ですね。
この様な工事の作業員の日当が気になりますよね。
危険作業ですから高給取りと思われますが...。
私は高所恐怖症なので(飛行機はまだ大丈夫なのですが)
こんな高い所での作業なんて絶対無理です。
ほんと、ご苦労様ですね!
12月16日は強風で、寒い日でした。そんな中で、この高さの作業は驚くばかりです。このような作業をする方がおられるので電気を安定して送ることが出来るのですね。
ただ高いというだけでなく空中に浮いている感じです。大変な作業だと思います。
さすがに、この作業ができる人は少ないでしょうね。さすがプロだと思います。最近終了した人気ドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」の中で主人公・河野悦子(石原さとみ)の恋人の作家・折原幸人(菅田将暉)がこれから書こうとしている小説(ノンフィクション)のテーマの中に、今回のプロフェッショナル達が出てきました。確か第9話だったと思います。
もちろん私にも無理です。あまり知られていないけれども、すごい仕事があるものですね。
高圧線自体の取り替え工事だったのですね。それで電線を外す前にスパイラルロットを外していたのだと判ります。そういえば少し前にも同様の工事が行われていましたが、点検か事前工事だったのでしょうね。謎が解けました。運が良ければ高圧線を外す時と、新しい高圧線を取り付ける工事を見ることが出来ますね。
完全なプロフェッショナルですよ。。
この仕事・・・出来る人は、あまり居ませんね。
本物のミノムシは少なくなりました。
長いことご無沙汰しました
送電線の補修工事 作業員の皆さまにご苦労様 有難うございますと
感謝の気持ちでいっぱいになりますね 空の上で いとも簡単に動きている様子がよくわかりました 危険な作業ですね
動画を撮ると作業がよくわかりました。久しぶりに400mmのズームを使いました。ただし動画はコンデジです。
確かにミノムシを見なくなりました。
送電線の中でも、かなり高いタイプです。
電線にぶら下がって片道で413mか517mの移動です。これは結構長いです。
天気も良かったので鮮明な写真と動画を撮ることが出来ました。このような大切な仕事が世の中にあることを紹介出来て良かったです。
これは凄い! どうやってあの細い線の上に人が?風が強い所ですし・・・プロ中のプロですね。
厳しい仕事ですね~
この日は寒い上に風が強かったです。さぞかし大変だったことでしょう。ほんとすごいです。
動画を見ていただいてうれしいです。このような動画や写真を撮る機会はなかったのでラッキーでした。
このような職業に就いていらっしゃる方々を本当に尊敬いたします。
すごいですねーーー!!
ほんと、写真や動画を撮る機会に恵まれて良かったです。いろんなことを知ることも出来ました。ほんとすごいです。