2025年04月15日

王の散歩道 L’Allée royale(ロイヤル通り)

2025年2月1日にSSブログからSeesaaブログに全記事を移行させました。Seesaaブログに慣れるために、昔の記事に手を加えてブラシュアップして再掲載させことから始めさせていただきます。
パリからのバスツアーのロアールの城めぐりを紹介しましたが、その前日にヴェルサイユ宮殿に行ったので、そのヴェルサイユ宮殿を紹介したいと思います。ヴェルサイユ宮殿は見どころがあったので連続20の記事をブラシュアップして掲載いたします。本記事が19/20です。
ちなみにヴェルサイユ宮殿へは泊まったホテルの最寄駅から電車で往復いたしました。
写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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ヴェルサイユ宮殿の庭園の中でランチを食べた後は歩いて宮殿に戻りました。クリックすると拡大上の写真は大運河(Grand Canal)の湖畔から宮殿を見た景色です。一番手前にある噴水は「アポロンの泉水(Bassin d’Apollon)」です。右の写真は宮殿から大運河の方向を見た景色です。上と右の写真の景色の中を歩いて宮殿に戻りました。
その景色を順に紹介したいと思います。
大運河から宮殿前のラトナの階段までを「王の散歩道」と呼ばれています。あるいは「ロイヤル通り」とも言われています。「王の散歩道」は中央に緑の芝生が帯状に広がっていることから別名「 緑の絨毯」とも呼ばれ、全長335m、幅40mあります。設計はルイ13世の時代で、後にル・ノートルが大々的な整備を行って拡張し、12体の彫像と12の壷を対称的に配置したそうです。
両側には、それぞれの木立ちが配置され、歩を進めるにしたがって人々が異なった木立ちを発見できる仕組みになっているそうです。

航空写真で歩いたルートを紹介します。クリックすると拡大
航空写真の中の橙色のライン(━━)がランチを食べたレストランから歩いた「王の散歩道」です。クリックすると拡大
  ━━ 散策ルート
  ━━ ミニ・トレインのルート
   ランチを食べたレストラン La Flottille
   ヴェルサイユ宮殿 


クリックすると拡大こちらの写真も冒頭の写真と同じ場所から撮ったものです。
カメラのレンズのズームの倍率が違うだけなのです。冒頭の写真は拡大されていることが判ってもらえると思います。
この写真はレンズの焦点距離が24mmに対して、冒頭の写真のレンズの焦点距離は105mmなので4.375倍に拡大されていたのです。
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同じ場所から大運河の方向も撮りました。大きな十字架の形をした湖である大運河(Grand Canal)は日本語では大水路とも訳されています。フランス語の Grand Canal は Le Grand Canal とも書かれます。
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大運河の湖畔を歩いて最も右側(南側)まで来たところからの宮殿方向の景色です。木々に隠れて宮殿は見ることは出来ません。
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さらに進んで「アポロンの泉水」の真横まで来て撮った写真です。
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「アポロンの泉水」と反対側の景色です。緑の中の小道がきれいでした。
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庭園の中央まで移動して宮殿を撮りました。撮影は105mm(4.375倍)なのでズームレンズ24-105mmで精一杯拡大した写真です。
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王の散歩道は右側(南側)を進むことにいたしました。焦点距離24mm(1.0倍)での景色です。
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こちらは105mm(4.375倍)で撮ったので、進んでいるように見えますが、上の写真とほぼ同じ場所からの景色です。
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道の脇には素敵な雰囲気の場所がいくつもありました。
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こちらも105mm(4.375倍)で撮った写真です。2枚上の見比べてもらうと少し進んだことが判ると思います。
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このような小道がいくつもありました。上で写っていた女性は右に曲がって、その小道の方に進みました。焦点距離は67mm(2.79倍)です。
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大運河の方向に振り返った景色です。105mm(4.375倍)での景色です。
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同じ場所から24mm(1.0倍)で撮った大運河方向の写真です。
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同じく24mm(1.0倍)で撮った宮殿方向です。まだ宮殿まで距離があります。
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宮殿前のラトナの階段(Escaliers de Latone)下の広場まで来ました。見えている大噴水は「ラトナの泉水(Bassin de Latone)」です。こちらの焦点距離は47mm(1.958倍)です。
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同じ場所から大運河方向を撮りました。焦点距離は105mm(4.375倍)です。
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ラトナの泉水の頂部の女神と思われる彫像です。女神にとまっているカラスが気になりました。
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頂部の彫像以外の彫像は金色に飾られていました。彫像のカエルとカメが大部分を占めていました。こちらが北側です。特にカエル(蛙)の数は多かったです。
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そしてこちらが南側です。
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こちらがラトナの泉水(噴水)の全体です。ラトナの泉水はオヴィデウスの変身物語の中の一場面で、アポロンの母とディアナの伝説を描いたものだそうです。カエルたちは変身させられた農民たちのようです。
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宮殿が建っている高さまで上って王の散歩道の方を振り返った写真です。
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ラトナの伝説を枠内に転記いたしました。
ラトナの伝説
アポロンとディアナの母でジュピターの愛人であるラトナは、ライバルのユーノーから生涯追放の宣告を受けます。ある日、現在のトルコ南部に到着し、喉の渇きを癒そうと沼に近づきます。しかし地元の農民に愚弄され、それに腹を立てたラトナは、農民に呪いの言葉を浴びせ、蛙に変身させてしまいます。ラトナの泉水は、オヴィデウスの『変身物語』の第6巻に語られたエピソードに由来しています。
ラトナとジュピターのライバル関係
ギリシャ神話のレト神と同一視されるラトナ神は、コイオス神とフォイベ神の娘。ジュピターの愛人となり、アポロとディアナの二子をもうけます
ジュピターの妻ユーノーは、ラトナの妊娠を知って激怒します。ユーノーはライバルを国外に追放し、いかなる土地も彼女の出産を受け入れてはいけないという命令を発します。生涯追放の不遇に見舞われたラトナは、東西を放浪し、デロス島に一時的な隠れ場を見つけてアポロンとディアナを出産します。
ラトナは双子を出産するや、ユーノーの憤怒から逃れるために再び逃亡を始めなければなりませんでした。ラトナの旅はリュキア国境まで続き、そこでおきたエピソードがヴェルサイユの庭園の物語の由来となっているのです。
ラトナとリュキアの農民との遭遇
逃走中のある時、ラトナは現在のトルコ南部にあたる小アジアのリュキアに到着します。くたくたで喉もからからの彼女がその地に足を止めると、谷底に池があり、その周りで農民達がイグサや海藻を採っているのを発見します。澄み切った沼の水に引かれ、喉の渇きを潤そうと近づきます。水面に顔を傾けると、農民達がそれをはばみ、水を飲ませてくれません。驚いたラトナは農民達をなだめてこのように答えます。
「どうして私にこの水を拒むのですか? 水は皆のものです。善良で賢い自然は、万人に空気、光、水を与えました。皆に等しく与えられた恵みに私もあずかりたいのです。ですが、私はあえてあなたたちに懇願します。私が望むのは、疲れたはてたこの体を冷やすためではなく、喉の渇きを潤すだけなのです。口の中がカラカラで声を出すのもままなりません。私にとってこの水は美酒に相当します。一生のお願いです。どうかこの水を飲ませて下さい。ああ! この胸にもたれているわが子2人が差しのべるひ弱な腕に、どうか触れてあげてくださいませ。」
こうした哀願にも耳を貸さず、農民達は拒み続けます。命令に従ってこの場を去りなさいととラトナを脅します。ラトナに水を飲ませまいと、農民達は沼に飛び込み、水の底で足踏みをし腕で水をかき混ぜ、水面に厚い泥を浮き上がらせます。
ラトナの怒りと変身
逆上したラトナは、喉の渇きも忘れ手を天に差しのべこう叫びます。「汝らよ、いつまでも池の淵で生きるがよい!」 やがて彼女の願いがかない、農民の体が変身していきます。
狂気に捕らわれた農民達は、たちまち池に飛び込みます。もぐっては浮かび、再びもぐっては水面に顔を出し、最後にはまた水中に消えていきます。潜水を繰りかえしながら、農民らはラトナを罵り続けます。罵倒の声は水中からも聞こえました。やがて農民達の声が変化し、喉が膨れ、口が大きくなり、首が肩に陥没し、背中が緑色にそしてお腹が丸く白くなっていきます。こうしてリュキアの農民の体は蛙となり、ラトナが誓った復讐どおり、蛙となって永遠に池の淵で生きることになったのです。
ヴェルサイユの庭園の逸話の意味
ヴェルサイユの庭園の中心であるラトナの泉水は、こうしたラトナとリュキアの農民の出会いの逸話がもとになっています。
最上段にある集合像は白い大理石で作られました。アポロンとディアナの2人の子供は哀願するように農民に手を差し延べています。レトナは空を見上げ、口を半ば開いて農民達に呪いの声をつぶやきます。壇上にある大理石のまばゆい白さが、下段に設置された鉛の像とのコントラストを印象づけています。
 半人半獸の像は、6人の農民の体が変身しているところです。ほぼ人間のままの者もいれば、手がシュロの葉の形に変わりすっかり蛙に変わっている者もいます。彼らの口から吐き出される水は、ラトナに浴びせるののしりを表しています。
posted by SORI at 07:38| Comment(32) | TrackBack(2) | ヴェルサイユ宮殿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お気を付けて・・・
Posted by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 at 2016年10月23日 11:08
なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん こんばんは
ありがとうございます。
先ほどホテルにチェックいんいたしました。
上海から車で5時間の旅でした。成田から上海より長かったです。
Posted by SORI at 2016年10月23日 18:31
30年以上前にベルサイユ宮殿に訪れた時を思い出しました♪
とても懐かしい景色です。
お気をつけて旅を楽しんでください。
Posted by メルシオ at 2016年10月23日 21:37
自然豊かな宮殿ですね。。女神にとまっているカラス、なんだかとっても残念です。
Posted by hasseyおやじ at 2016年10月23日 22:17
メルシオさん おはようございます。
30年も前に体験されているとはすごいです。人以外は変わらぬ景色でしょうね。
Posted by SORI at 2016年10月24日 07:14
hasseyおやじさん おはようございます。
カラスさん、いつまでたっても離れなかったです。こちらがあきらめてしまいました。
Posted by SORI at 2016年10月24日 07:16
今頃は中国ですね!
お気をつけて~!!
Posted by Rinko at 2016年10月25日 08:27
Rinkoさん おはようございます。
ありがとうございます。
もう4日目となりました。
Posted by SORI at 2016年10月26日 07:09
ベルサイユ宮殿を検索していたらこちらにたどり着きました。ベルサイユ宮殿では、有料でコスプレみたいな衣装を着て撮影するというサービス、行ってないのでしょうか、ご存じないでしょうか?何かで読んだ気がして。今年ベルサイユ行く予定で、いろいろ調べています。2016年の記事なのに今頃コメントお許しください♪
Posted by pom405 at 2018年06月10日 21:23
pom405さん おはようございます。
最近、観光地で有料の衣装を来ている観光客が増えている気がします。いろんなところで見かける容認りました。最近では桜の季節の上の公園でした。カザフスタンの人気の丘コクトベで見かけました。
 http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2011-07-24
ベルサイユ宮殿でははっきりと見かけ記憶はありませんが可能性はあると思います。フランス旅行中に見かけた記憶があるからです。ベルサイユ宮殿の中では雰囲気的にレンタルしてくれる見かけませんでした。可能性があるのはパリ市内か、ベルサイユの町の中です。そこで着てベルサイユ宮殿に入れば可能だと思います。
ベルサイユ宮殿で撮った写真の中を探してみました。可能性があるのは下記です。服装とはバランスがとれない運動靴なので借りた服の可能性があるとおもいます。
https://blog-imgs-115.fc2.com/m/a/k/makurokurosk/IMG_3163-800.jpg
Posted by SORI at 2018年06月11日 05:17
SORIさま、いろいろ教えてくださってありがとうございました。そうですよね~ベルサイユ宮殿内部ではレンタルとかしてそうにないですよね。ディズニーじゃあるまいし。ディズニーは子供向けに撮影のサービスやっていて、衣装込みでいくら、みたいなものありますよね。そして、衣装は持って帰れるというような。1年に1回、舞踏会(衣装は自前)があって、ドレスコードがバロック調の衣装、ロココ調の衣装、いわゆるルイ王朝の時代の衣装を着ること、っていうベルサイユのイベントは知ってるのですが・・・。それは今年はもう終わったらしいし。まあ、おとなしく観光だけでおわっとくか・・・。いろいろありがとうございました。スコットランドへのコメントもありがとうございます。コメ返し、向こうでしますね。
Posted by pom405 at 2018年06月12日 20:58
pom405さん おはようございます。
私が行った時に、ベルサイユ宮殿も敷地内の古い建物でホテル経営を始めると書かれいてました。商売熱心になってきているようなので、今後の状況によっては始める可能性も0ではないと思います。
この時の旅行でも、場所は忘れましたが昔の服装で見学している人を見かけたと思います。
Posted by SORI at 2018年06月13日 06:16
おはようございます!
nice!です。
Posted by shiho at 2025年04月15日 05:11
拝見しました。

『ラトナの伝説』、考えさせられますねぇ~

NICEです(^^)

Posted by kgoto at 2025年04月15日 08:10
ベルサイユ宮殿広いですね
私が行った時は雨天少し歩いただけでしたは
Posted by koh925 at 2025年04月15日 08:12
これだけ広大な場所を  維持して 奇麗にしていくのに  莫大な費用が掛かるでしょうねそれにしても  美しい  世界は  広いんですね   日本て  ちっぽけ  ですね
Posted by もーもー at 2025年04月15日 08:21
緑の絨毯・・・美しいところですね 写真を拝見して いった気分になっています ^^
Posted by shun at 2025年04月15日 10:47
ヴェルサイユ宮殿、行ってみたいなあ。
Posted by ふるたによしひさ at 2025年04月15日 10:53
ヴェルサイユ宮殿の庭園はこんなにも広いんですね。絶対に迷子なる自信があります。
Posted by 溺愛猫的女人 at 2025年04月15日 12:38
NICEです👍
Posted by なかせ at 2025年04月15日 13:38
nice!です
Posted by じゅんぺ at 2025年04月15日 20:42
スケールが桁違い。
Posted by 夏炉冬扇 at 2025年04月15日 21:46
shihoさん おはようございます。
nice! ありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:24
kgotoさん おはようございます。
NICE ありがとうございます。
引用させていただいた「ラトナの伝説」のサイトが表示できなくなっていました。今となっては貴重な引用となりました。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:30
koh925さん おはようございます。
はじめてヴェルサイユ宮殿はフライトが迫っていたことから、あまり歩くことが出来なかったので、2回目の時はしっかりと歩かせていただきました。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:35
もーもーさん おはようございます。
ほんと、維持はたいへんだと感じました。世界中から沢山の人が来てくれるからこそ、出来るのだと思います。フランスの宝の1つだと思います。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:38
shunさん おはようございます。
ほんと。広大な緑の絨毯でした。それを歩くことが出来てよかったです。いろんな経験をさせてもらいました。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:40
ふるたによしひささん おはようございます。
パリには何度か来ていたので、ヴェルサイユ宮殿は行ってみたいと思っていた場所でした。結局、2回も来てしまいました。本記事が2回目だったのです。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:42
溺愛猫的女人さん おはようございます。
すごい、自信です。ほんと広さにも驚かされました。歩くことで実感できました。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:44
なかせさん おはようございます。
NICE ありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:45
じゅんぺさん おはようございます。
nice! ありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:46
夏炉冬扇さん おはようございます。
ほんと、すごいスケールでした。歩くことで体験出来てよかったです。
Posted by SORI at 2025年04月16日 04:47
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