2016年01月28日

文旦 ( ぶんたん )

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

よく果物を買いに行くスーパーで、ブンタン(文旦)を見つけたので買ってきました。ブンタンは他の柑橘類の果物に比べて甘みは少ないけれども、不思議とサッパリ感があって、無性に食べたくなったタイミングと、見つけたタイミングがぴったりでした。土佐文旦(Tosa Buntan)と書かれていることから高知県で作られたものだと思います。

ブンタンは大きいことで有名な柑橘類です。大きいものでは直径は25cmで重さは2kgになりますが、今回の文旦は重さが510g(直径11cm)とブンタンとしては小さいものでした。調べてみると、この大きさが、土佐文旦のサイズ(10~13cm)のようです。ブンタンの標準和名はザボンですが、市販名はブンタンの方が多い気がします。原産地は東南アジア・中国南部・台湾などで、日本には江戸時代初期に渡来し、使われていた漢字をそのままに日本語読み(ブンタン)にしたそうです。高知の収穫量は日本の約90%だそうです。土佐文旦のほか、水晶文旦、阿久根文旦、麻豆文旦などのブランドがあるそうです。熊本の大きな柑橘類である晩白柚(バンペイユ)が近い種だそうです。
クリックすると拡大 界 : 植物界    Plantae
 門 : 被子植物門  Magnoliophyta
 綱 : 双子葉植物綱 Magnoliopsida
 目 : ムクロジ目  Sapindales
 科 : ミカン科   Rutaceae
 属 : ミカン属   Citrus
 種 : ザボン    Citrus maxima


クリックすると拡大ブンタンのもう一つの特徴は、皮が厚いことです。小さな文旦なので皮をむくと中身はとんでもなく小さくなるのではないかと思っていましたが意外と中の実は大きくて330gもありました。ブンタンとしては皮が薄いのです。皆さんのコメントにあるように文旦と言えば文旦飴(ボンタンアメ)が有名です。
ブンタンは鹿児島などではボンタンとも呼ばれています。ボンタン飴には鹿児島・阿久根産の阿久根文旦(アクネボンタン)の果汁が入っているそうです。日本における2010年の文旦と晩白柚の収穫量は次の通りです。
 文旦  9719トン
 晩白柚 971トン


さっそく薄皮を剝いてみました。これが半個分の果実です。みずみずしさが分かってもらえると思います。12月ごろに収穫した文旦は、野囲いといって樹の下に穴を掘り、ポリを敷いてその中に貯蔵して熟成させるそうです。熟成させることで酸味と甘味がブレンドされてバランスの良い味わいに仕上がるそうです。そして2月初めごろから3月中旬まで出荷されるそうです。今回はそれよりも少し早かったようです。確かに海外で何度も食べた文旦と比べて甘みも酸味も強くて美味しい文旦でした。甘みや酸味が強いと、文旦ではないように思われるかもしれませんが文旦独特の美味しさがあり、土佐文旦とブランド名がつけられているのに納得いたしました。今回の文旦を食べて日本の農家の方の努力を感じさせてもらいました。
クリックすると拡大

みずみずしさを関してもらうために拡大いたしました。種はすべて取り除きましたがすごい数が入っていました。内側の凹んだ部分に種がぎっしりと入っていました。ブンタンは自然交雑により色々な品種を生み出していて、グレープフルーツ、夏ミカン、ハッサクなどはブンタンの血を引いているそうです。
クリックすると拡大

こちらが夏ミカンの果肉です。確かに文旦の果肉に似ていましたが、見た目と違い味は別物で、すっぱかったです。初夏まで待つと少し甘くなるのが夏ミカンのようです。夏ミカンは江戸時代中期に黒潮に乗って南方から、山口県長門市仙崎大日比に漂着した実の種を地元に住む西本於長が播いて育てたのが起源とされています。この原木の根の部分は現存していて、上部には接ぎ木されて生きていて、史跡及び天然記念物に指定されているそうです。
クリックすると拡大

この夏ミカンは2016年1月27日に近くの野菜直売所で、4個150円で売られていたものです。文旦は1月25日に買いました。皮の割合を比較してみました
  普通の文旦 50%
  土佐文旦  35% =(180g÷510g)
  夏ミカン  30% =(93g÷308g)
クリックすると拡大
posted by SORI at 22:54| Comment(32) | TrackBack(1) | 植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
口の中が酸っぱくなりました^^;
Posted by サンダーソニア at 2016年01月28日 00:29
サンダーソニアさん おはようございます。
味を想像していただけたのですね。
Posted by SORI at 2016年01月28日 03:22
昔九州に出張で行った時、仕事先の人と畑にザボンを採りに行きました。
仕事場に戻って来てから知ったのですが、カッパライ だったんです。
Posted by 旅爺さん at 2016年01月28日 05:38
旅爺さんさん おはようございます。
今となっては印象深い思いででしょうね。子供のころはありそうですが、社会人になってからなので特別でしょうね。
Posted by SORI at 2016年01月28日 06:50
文旦あまりたべないですがみずみずしそうでおいしそう。
文旦飴そういえばよく買いました
Posted by みぃにゃん at 2016年01月28日 07:44
みぃにゃんさん おはようございます。
私も文旦飴が大好きで、今でもよく買います。懐かしい味(食感)です。
Posted by SORI at 2016年01月28日 08:34
おはようございます
SORIさんの記事は科学的
ですね~
分担は分担飴ですよね(笑)
Posted by kazu-kun2626 at 2016年01月28日 08:47
日本の果物類は
生産者の努力で
美味しく改良されています。
嬉しいですね!
文旦は、まだ食べたことがありません
早速、スパーで探してみます。
Posted by ファルコ84 at 2016年01月28日 09:09
こんにちは、ブンタンいただいたことがありますが、収穫してから熟成させるとは知りませんでした。
Posted by めもてる at 2016年01月28日 10:46
文旦は最近お店で見かけますが、
高価で手が出ません。
まだ、こちらでは珍しいので
お値段が高めですね(^ム^)
Posted by tarou at 2016年01月28日 10:47
わー、おいしそう!!
ブンタン、そういえば買ってないです。
八朔は家にあるんだけど・・・ブンタン食べたくなりました!
Posted by リュカ at 2016年01月28日 12:40
「文旦飴」とは「ぼんたんあめ」と同じものですよね
郷里の鹿児島から母が頻繁に送って来ます
一枚目のみかんも「ぼんたん」と言ってました
同じものでしょうかね?
Posted by マリー at 2016年01月28日 13:34
こんにちは。
文旦は大好きです(^_^)
Posted by yakko at 2016年01月28日 13:38
kazu-kun2626さん こんにちは
文旦の果汁が入っているので文旦飴ですね。懐かしいです。
文旦飴が発売されたのは90年前の1926年です。食感は多少違いますが、今のグミの元祖のような偉大な存在です。
Posted by SORI at 2016年01月28日 14:41
ファルコ84さん こんにちは
日本の品種回利用の努力はすばらしいものがあります。特に味を追求する品種改良に関しては世界一なのかもしれません。
Posted by SORI at 2016年01月28日 14:47
めもてるさん こんにちは
私も掲載するために調べた結果、熟成に関しては初めて知りました。私もいい勉強になりました。
Posted by SORI at 2016年01月28日 14:49
tarouさん こんにちは
確かにまだ高めでした。紹介の夏ミカンであれば7~8個ほど買えそうです。
Posted by SORI at 2016年01月28日 14:53
酸っぱいもの苦手なのに、夏みかんは好きです。
お砂糖を付けて食べました。塩を付ける人もいます。
Posted by 侘び助 at 2016年01月28日 14:55
リュカさん こんにちは
いろんな味の柑橘類があるので長く楽しめます。土佐文旦を食べたのは初めてだと思います。
Posted by SORI at 2016年01月28日 14:56
マリーさん こんにちは
ブンタンはボンタンとも言います。まさにボンタンアメに使われているのが鹿児島・阿久根産のボンタン(文旦)果汁です。原型は熊本県の朝鮮飴に手を加えた物で1926年に初めて発売されて90年が経ちました。
Posted by SORI at 2016年01月28日 15:01
yakkoさん こんにちは
文旦を買ったおかげ、いろんなことを知って記事も書けました。
Posted by SORI at 2016年01月28日 15:03
侘び助さん こんにちは
私も子供のころに夏ミカンに砂糖をつけて食べた記憶があります。でも今は砂糖なしで食べるのが好きです。味覚が変わったのか、夏ミカンが甘くなったのか、さてどちらでしょう。
Posted by SORI at 2016年01月28日 15:05
純粋の「夏みかん」はとても酸っぱくて、なかなか甘くならないので、スーパーなどでは売られていないと思います。上の写真は「甘夏みかん」ではないでしょうか。更に「甘夏みかん」は通常の皮がごつい甘夏ミカンと、皮がツルツルの「新甘夏」に分かれますが、消費者の好みは新甘夏のようです。
 私の柑橘園には、極早生温州ミカン、文旦の苗、ネーブル、伊予柑、レモン、そして甘夏ミカンの樹が育っています。苗は5年後に結実するので、まだレモンや文旦は実がつきません。苗を植えてから5年というのは、生産者としては、とても厳しいですよ。
Posted by とりのさとZ at 2016年01月28日 18:06
とりのさとZさん こんばんは
沢山の種類の柑橘類を育てられているのですね。さすが、詳しいです。確かに5年間、実がつかないのは厳しいことは分かる気がします。キウイや野菜も作られているのですね。私の住んでいるのは千葉県なので近くでは梨園が多くあります。
Posted by SORI at 2016年01月28日 20:02
文旦って、美味しいですね。
皮が厚かったような・・・。
大人になってからはあまり食べてませんが、
田舎の岐阜に居た頃は良く店先にあったので日って食べましたね。
昔ながらのお店の方が見つけやすかったこともありますけど。
Posted by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 at 2016年01月28日 23:27
なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん おはようございます。
昔ながらのお店は懐かしいですね。個人の野菜や果物屋さんが大きなショッピングセンターの中でスーパーと共存しているのを見かけることがあります。いいものが安く売られているのでよく利用しています。
Posted by SORI at 2016年01月29日 04:57
そう言えば、小さい頃ザボンって言ってましたねぇ。
あまり食べた記憶はありませんが。(^^;
ボンタンアメ大好きでしたがずいぶん食べてないなぁ。
Posted by poko at 2016年01月29日 10:25
pokoさん こんにちは
さすがブランド物のブンタンだと思いました。また、買いに行く予定です。2月と3月に食べた見て違いを確認したいと思っています。
私もボンタンアメは大好きで、最近でも時々買っています。
Posted by SORI at 2016年01月29日 12:46
こんにちは~~~(^^♪

ブンタン昔食べたことがあります、大きかったです。
土佐ブンタンな少し小さめ何ですね~~~
たまにさっぱりした柑橘系食べたくなりますね・・・
ボンタン飴もすきです。

昨日成田のさくらの山に行ってきました、今日は雨、昨日で
良かったです、風も強くなく暖かく半日飛行機を見ていました。
Posted by escape at 2016年01月29日 13:35
escapeさん こんにちは
成田のさくらの山公園は空港に隣接しているのですね。飛行機を撮るのに便利そうです。近くにあるのに行ったことがありませんでした。いい場所を教えていただいたので一度、行ってみたいと思います。
Posted by SORI at 2016年01月29日 15:46
文旦、みずみずしくて、美味しそうですね。
そうそう、子どもの頃によくボンタンアメを食べました。
スーパーにも普通に売っていたので、東京の食べ物だと
思っていましたが、九州だったんですよね。
Posted by youzi at 2016年01月30日 18:30
youziさん こんにちは
ボンタンアメは私も子供のころによく食べました。懐かしくて、今でもよく買います。
Posted by SORI at 2016年02月18日 17:06
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック

ニサンザイ古墳
Excerpt: 写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。 大きい地図で見る飛行機の上から大阪平野を見ると沢山の前方後円墳に気が付かれる方が多いと思います。その中の一つに2014年2月8日に行ってみました..
Weblog: まっくろクロスケ
Tracked: 2016-01-28 06:45
Seesaaブログのコメント設定について・・・
1 コメント入力に関する設定 →ポチッ
2 コメントリスト         ポチッ
3
昨日の記事ランキング
    先週(月~日)の記事ランキング
      先月の記事ランキング