


2014年6月30日から7月2日まで泊めてもらった友人の家の近くにSHARP(シャープ)のAQUOS(アクオス)のCMで有名になった御射鹿池(みしゃかいけ)があります。その御射鹿池の近くに「おしどり隠しの滝」という名の滝があるので友人夫婦に案内してもらって2014年7月1日午前に4人で、その滝を見に行きました。道路から降りていく途中から望遠レンズを使って撮った「おしどり隠しの滝」です。滝の右側の建物は明治温泉旅館です。
滝を拡大しました。この時のレンズの焦点距離は285mmです。
ISO400で、シャータースピード1/256sec、F値はf5.6です。

標準レンズの場合は、この写真のように見えます。
滝の名前の由来を調べたところ、漁師に追われた鴛鴦( おしどり)の夫婦が渓谷の最も奥にあるこの滝に隠れて難を逃れたとか、近くに仲の良い夫婦が住んでいたことに由来すると書かれていました。

レンズの焦点距離を400mmで撮った滝の落ち口(銚子口/滝口)です。

上の落ち口の写真をさらに切り取りました。三脚を使っていないので解像度は劣りますが、それでも落ち口のさらに上の左側から水が流れ落ちてきていることが判りました。

滝のところまで降りてきました。
ここのマイナスイオン指数は15,000個/CCだそうです。

標高が1500mと書かれていました。

上から見た滝は何段にもなって落ちてくる滝の上の部分であることが判りました。

少し角度を変えた写真も紹介いたします。

水がきれいに滑り落ちてきていました。

滝の周りには緑の苔が生えていました。滝だけでなく苔が有名なのです。

実は滝の周りに生えている緑の苔は珍しいチャツボミゴケなのです。分類は次の通りです。ただし現在は( 類 )は分類群の扱いは認められていません。
界 :植物界 Plantae
( 類 :蘚苔類 Bryophyta コケ類 / 蘚苔類 / 蘚苔植物 )
門 :ゼニゴケ植物門 Marchantiophyta
綱 :ウロコゴケ綱 Jungermanniopsida
又は苔類綱 Hepaticopsida
亜綱:ウロコゴケ亜綱 Jungermannidae
目 :ウロコゴケ目 Jungermanniales
科 :ツボミゴケ科 Jungermanniaceae
和名:チャツボミゴケ
学名:Jungermannia vulcanicola Steph.
ユンゲルマンニア ブルカニコーラ

上の写真のチャツボミゴケを拡大いたしました。
チャツボミゴケの自生地は群馬県吾妻郡中之条町(奥草津温泉)のチャツボミゴケ公園が有名です。日本での自生地は、その草津と九州の阿蘇山と四国の愛媛の銅山跡地と書かれており、本州での自生地は草津だけとの記載も多くみかけましたが、ここ長野県の蓼科の「おしどり隠しの滝」にも、ひっそりと自生していたのです。さらに調べてみると宮城県の鬼首片山地獄でも確認されているようです。

このチャツボミゴケは強酸性の水を好む苔で氷河時代から植生していた貴重な苔だそうです。そばに明治温泉があるように、ここの滝の水が強酸性であることから群生したものと想像されます。群馬県教委によると、チャツボミゴケは約18,000種の蘚苔(せんたい)類の中で最も酸への耐性が強く、PHが2.0〜4.6の強酸性の火山性水域に好んで生息するそうです。

泉温 23.7℃
PH 3.8 酸性
泉種 鉄炭酸泉

上の記念碑の由来書(説明文)を転記いたしました。由来書の中の澁川温泉は今の地図には渋川温泉と記載されています。
由来書
此の苔は、国立科学博物館植物研究部長井上治先生に調査を依頼し、現地調査の結果、氷河時代より植生し強酸性水を好み河川浄化に役立つ貴重なるチャツボミゴケであると同定されました。
長野県、地元茅野市をはじめ七ケ耕作財産区外山財産区、自然保護団体、奥蓼科観光協会長故北沢栄一殿、澁川温泉保科館等の協力により保存することが出来ました。
奥蓼科観光協会は、自然を守りつゝ開発を進める地元住民の自然保護に謝し、この記念碑を建立したものであります。
昭和六十二年十一月吉日奥蓼科観光協会
周りには普段は見かけないようなシダも沢山生えていました。

遊歩道案内図を見ると、他にも滝があることが判りました。横谷峡の上流から「おしどり隠しの滝」「王滝」「霧降の滝」「乙女滝」です。滝以外の見どころとして「一枚岩」「扉風岩」「氷瀑」「鷲岩」が書かれていました。これらの場所はマイナスイオンが多い場所でもあるのです。おしどり隠しの滝が、名前の由来となった最も奥の滝であることも判りました。

「おしどり隠しの滝」は空色マーク



泊めてもらった友人の家は3つのゴルフ場に車で10分以内に行ける場所にあります。




より大きな地図で おしどり隠しの滝 を表示
感じることができましたよ~
子供達が仙台に帰って来る事は無いので、
夫婦の故郷の北海道に帰るか、いっそ南の島へ(笑)
旅行に行って滝があると必ず立ち寄りますね。
あと、鍾乳洞も大好きで、あちこちによく行きました。
新緑の滝も綺麗ですね。
こういう話、なぜか好きです
チャツボミゴケは一見海藻にも見えますが
氷河時代の生き残りと聞くと違った目で見たくなります
貴重なんですね~
貴重なコケにも出会えてよかったです。やっぱり滝はいいですね。
北海道もいいところですね。いろんなチョイスがあっていいですね。
南の島ですか。蓼科の彼はハワイ永住も考えたそうです。
私も滝や鍾乳洞は大好きです。大きな滝は迫力があります。小さな滝でもそれぞれの特徴が魅力的です。
不思議な名前の滝でした。そして不思議な名前の苔でした。チャツボミゴケは仮想に近い種類なのでしょうね。
マイナスイオンがたっぷりで
緑と水の流れがきれいで涼しそうで気持ちのよさそうな所ですね。
写真を見てるだけでも涼しく感じます。
透き通ったきれいな水でした。流れている水に温泉成分が含まれていると、温めると温泉になりますね。明治温泉は飲むのもいいみたいです。
ほんと気持ちのいい場所でした。
都市部の室内でのマイナスイイオンは0~300個/cc程度に対して横谷峡では15000~25000個/ccだそうです。ウィルス・カビの胞子・ダニのふん・タバコの煙・料理の油煙・車の排気ガスは無縁の場所ですね。
一般的なマイナスイオンの数値は次の通りだそうです。
パソコンやテレビ周辺 0~10個/cc
窓を閉めた車内 0~50個/cc
混んでいる喫茶店 10~30個/cc
密閉度の高い室内 20~70個/cc
森林 500~1,000個/cc
夕立のあと 800~2,000個/cc
温泉 5,000~50,000個/cc
滝の周辺 8,000~15,000個/cc
ありそうです。美しい♪
都会に暮らしているのとは別世界ですね。滝は見て美しいだけでなく体にもよさそうです。
滝と苔・・・こんなところでゆっくりしたいですね✿
アタマの洗濯ができそうです(^^)
・・・それにしても変わった名前の苔ですね☆
身近なところに滝があるのはいいですね。偶然にも貴重で珍しい苔に出会いました。
良く調べられ 細かく丁寧な説明で有難いです
滝の存在も 貴重な苔のことも初めて知りました
素敵な場所がまだまだいっぱいあるんですね
横谷峡遊歩道も歩いてみる価値がありそうです。きっと新しい発見があると思います。記事を掲載するに当たり調べてみるだけでも新しい発見がありました。
滝を見に来たのですが、貴重な苔に出会えるとは思ってもいませんでした。特殊な環境に育つことから火山地帯の名残を感じました。