

佐倉市青菅地区には江戸の初期から続く小正月の伝統行事があります。正月飾りを燃やす「どんど焼き」ですがここでは「青菅のどんどれえ」と呼ばれています。その青菅のどんどれえが、昨日2013年1月14日に行われました。その「青菅のどんどれえ」を初めてみにいきましたので、その様子を紹介したいと思います。
ただし、今年は大雪のために例年とは少し違う「青菅のどんどれえ」となったようです。
この日は、すでに紹介したように朝8時の時点で雨が降っており午前10時の時点で雪に変わりました。この雪は大雪になり日本中で被害や話題になったことは皆さんご存じのとおりです。ほんとうに「どんどれえ」が行われるのか心配でしたが始まる23分前に、どんどれえが行われる場所にやってきました。
写真には撮った時間を記載いたします。17時37分
皆さん集まり始めており、どうやら、どんどれえは行われるようでした。ただし、はじまる時点でも、すごい勢いで雪が降っており風も強く吹いていました。写真の中の白い線は全て雪です。風の強さも感じてもらえると思います。17時43分 17時46分


18時になりいよいよ点火です。ほんとうに日が着くのが心配な状況でした。毎年、子供が火をつけてきましたがさすがにこの大雪の中では無理なようで大人の人が点火作業をそれていました。18時00分

灯油もかけていますが、簡単には火は大きくなっていきませんでした。18時01分

なんとか火が付きましたが炎の祭典というよりは煙の祭典という感じでした。相当に湿っている上に雪までかぶっているので、最初は仕方ないことかもしれません。長い間、毎年見に来ている人でも雪のなかの「どんどれえ」は初めてだと言われていました。初めてで貴重な体験をさせていただいたことになります。18時02分

やっと火が大きくなってきました。18時08分

皆さんの努力で、すこしずつ火が大きくはなっていますが、いつものように全体に火が簡単には広がって行かないようでした。18時10分

さすがに見に来ている人は少なく、初めて見に来た私としては気になって聞いたところ、やはり、いつもの5分の1くらいだそうでした。すこしさびしい「どんどれえ」となりましたが、おかげてお餅を沢山いただきました。一つのお餅がお茶碗1杯半くらいになるの大きさでした。

どんどれえの火で焼いたお餅を食べると一年間風邪をひかないそうなので、地元の皆さんは長い棒の先にお餅をさしたり、二股に分かれた栗の枝の先にお餅を刺して焼かれていました。我々は長い棒も用意していなかったし雪と風と寒さで、お餅を焼く余裕はありませんでした。地元の皆さんも「今日は少しだけ焼くだけでいいから」の会話をされておりいつもよりは短めにしている感じでした。でもしっかりと焼かれている方もおられました。災いを避けるために焼いた松の枝を玄関先に置くと習慣もあるそうです。18時10分

火が全体に広がらないので、今年は竹が倒れないかもしれない。というような会話も聞こえてきました。でも消防団の耐火服を着た方が風上側からも火を大きくしようとされていました。今回は耐火服を着た方は3名参加されていました。18時11分

おかげで風下側の火も風上側の火も大きくなってきました。でも中央部分の高く積まれた部分には、まだ火は届いていませんでした。18時14分

すこし遠くからの写真も紹介します。18時24分

この日は大雪でしたが、風も強かったです。右側が風上ですが風の強さがわかってもらえる写真だと思います。真中の竹は9本です。これは「七曜+二星」を表しているそうです。18時31分

こちらは左側が風上で、時々、強風により写真のような状況になり火の粉と煙が皆さんを襲いますが、風下側に向きを変えるくらいで、さほど気にしていない様子でした。相当に寒かったこともあるかもしれません。どんど焼きが行われるところは広いスペースなので、この程度の強風でも心配いりません。18時36分

強風の、おかげもあり中央部分にも火が移りました。18時37分

火は徐々に強くなってきました。それにしても今回は煙が多いようです。18時37分

この写真を撮った直後に中央部分は倒れました。18時39分

倒れた直後の写真です。今回は焼け落ちて倒れたのではなく、若干弱くなったところで強風でなぎ倒された感じでした。18時40分

翌朝、ワンコの散歩で見に来ると、きれいに焼き尽くされていました。この小山が毎年毎年の「どんどれえ塚」として受け継がれていきます。ワンコも興味深そうでした。
1月15日07時02分

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昨日東日本は大雪、冷温、暴風、多湿に悩まされちゃいましたね。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。ほんとすごかったです。でもなかなか経験出来ないことを経験することが出来ました。
青菅のどんどれえ、猛吹雪の中、参加されて頭が下がります。
私はネコと同じでコタツで丸くなっていました。
今回は雨と雪でなかなか燃え移らなかったようですね。
でも何とか倒れて全部燃えさせたようで良かったです。
SORIさんの初めての「どんどれえ」の参加は、雪の中での経験
で、さぞ素晴らしい思い出になられたことでしょう。
あの天候の中
本当に行ってきたんですね
凄い!
私の家からは車でないと行けそうもないので
止めておきましたが
レポートありがとうございます
良く伝わります
地域によって、火入れも地域によって、時間も違うんですね。
(私は、一日中家の中で一歩も外に出ずに過ごしました。)
雪の中の「どんどれえ」は、より神秘的に見えますね。
雪の中見事などんど焼きですね
ぼくが子供の頃見たどんど焼き
がこんな感じで夕方の行事でした
僕が今年見たのは日中の点火で
雰囲気が今一でした(^O^)
昨年、 kazuさんに紹介されて、今年は是非とも見てみたいと思っていました。雪の中の、どんど焼きも見てみたかったので、その思いも実現できました。
雪のおかげで、人が少なかったのはさびしかったけれども。雪の中の「どんどれえ」を見れたのは、いい経験となりました。これは経験したくても出来ないものなので、ほんとうに値打ちがありました。それを記事で紹介出来たことは幸運でした。
カメラが濡れないようにするのが大変でした。それにしても寒かったです。
この日は朝と昼と夕方の3度ほど見に来たことになります。朝は雨でした。昼の時点も雪は、かなり積もっていました。
初めてで、こんな神秘的な「どんどれえ」に出会えたのはラッキーだったと思います。
確かに参加しやすいのは昼間だとはおもいますが、暗い中の炎はきれです。だから昔は夕方だったのでしょうね。見ていても素晴らしかったです。
江戸初期(1603年江戸時代始まり)から続いているということなので400年近く続いている伝統行事だけのことはありました。これからも続いてほしいです。
あれだけの大雪なので、実にきたくても、来れない方も多かったと思います。歩いていける場所のおかげで紹介することが出来ました。それだけに見ていただけてうれしいです。
初体験が大雪の中とは、良い経験をされましたね。。。
見物人も少なかったなら、
他の年より写真等も撮りやすかったかも知れません。
いずれにしても、貴重な記事をありがとうございました。
いつもだと2重に沢山の人たちが取り巻いていたと言われました。
お餅の大きさにもビックリです~。
いただいたお餅は、柔らかいうちに磯辺餅とおろし餅にしていただきました。この日の昼間についたのだと思います。もらった時から、すごくやわらかでした。
長く、近くに住んでいたのに、このような伝統行事があることを今まで知りませんでした。今年、初めて参加させてもらいました。
幸いにも歩いて行けたことから雪の中でしたが参加させてもらいました。すごい風と雪で実際にやっている人は大変だったと思いますが、おかげて迫力のある「どんどれえ」を体験できました。