2013年07月19日

パンタグラフ



こちらはウクライナに入って最初に泊まったドニプロペトロウシク(Dnepropetrovsk)です。この町には赴きのある路面電車が走っていたので紹介します。
上の路面電車で目立っているのが、大きなパンタグラフ (Pantograph)です。パンタグラフは菱形の集電装置のことですが、今ではパンタグラフと形のものは見かけなくなり専門家の間では電車の集電装置のことをパンタグラフと呼ばなくなったようです。でもこちらの町では今でもこの菱形のパンタグラフが活躍していました。
Dnepropetrovskは日本では長らくロシア語名に基づいてドニエプロペトロフスク、ドニェプロペトロフスク、ドネプロペトロフスクなどと表記されていたが、ウクライナの独立後はウクライナ語名に沿った表記が広く使われるようになってドニプロペトロウシクとなりました。ただし日本国内におけるウクライナ語の認知度が低いため現在でも「ドニエプロペトロフスク」と表記されることが多いそうです。
線路の雰囲気から、この町では古くから路面電車があったように思えました。右の航空写真の中心あたりが路面電車の写真を撮ったところです。
この町は人口は資料により110万から130万の間といわれおり、ウクライナ第2の都市または第3の都市と呼ばれています。ドニエプル川の河畔に位置する工業都市で兵器の生産やエネルギー産業などの重工業を主産業としているそうです。ソ連時代を含めて多数の人材を送り出しています。特に独立後の首相を4名(レオニード・クチマ、パーヴェル・ラザレンコ、ワレーリー・プストヴォイチェンコ、ユーリヤ・ティモシェンコ)も輩出していることには驚きです。より大きな地図で見る場合→ ポチッ


路面電車の後姿です。上の線路を走っているところです。ここは町の中でも丘の上で高いところを走っています。


こちらは町の中の路面電車の線路と架線です。


町のいたるところに路面電車が走っていました。


下の写真のように前から見るとパンタグラフの大きさが実感できると思います。冒頭の写真の丘の上の路面電車とは、かなりの高低差があったのでつながっていないかもしれません。より大きな地図で見る場合→ ポチッ
この地方で確認されている人間の居住は15万年前だそうです。いくつかの民族の交代があり、紀元後1世紀ごろからスラヴ人が住むようになったそうです。9世紀にキリスト教が伝わり、修道院が建てられたが1240年にタタール人に破壊されたそうです。タタール人の勢力がこの地方に進展したころには、ドニエプル川の東岸にタタール人、西岸にスラヴ人が対峙し、12世紀にコサックがこの地域を勢力下におくまでこの状態が続いたそうです。16世紀には、ポーランド王国、オスマン帝国、モスクワ大公国の勢力が角逐する場となったそうです。最終的にロシア帝国領となり、1775年現在の都市が建設されたそうです。当時の名は、ロシア皇帝エカチェリーナ2世の名をとって エカチェリノスラフ(Екатеринослав)と命名され、ロシア革命後に現在の名に改称されたそうです。


この町(ドニプロペトロウシク / Dnepropetrovsk)では路面電車だけではなくトロリーバスも発達していました。


さとけさんのプラハの路電にトラックバックしています。←車体がそっくりです。
posted by SORI at 03:26| Comment(14) | TrackBack(1) | ウクライナ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トロリーバス、一度乗ってみたいな
Posted by カレーパンマン at 2011年08月23日 07:43
いい感じの路面電車ですね~。
乗ってみたいです!
Posted by りさ at 2011年08月24日 01:55
カレーパンマンさん お早うございます。
私も、まだトロリーバスには乗ったことがありません。一度は乗ってみたいです。
Posted by SORI at 2011年08月24日 05:56
りささん お早うございます。
最初の路面電車は古そうでした。どのくらい古いのか知りたいものです。
Posted by SORI at 2011年08月24日 05:58
どことなく郷愁を誘う風景ですね。
Posted by ライフタッチノート研究室 at 2011年08月24日 19:55
ライフタッチノート研究室さん こんばんは
この路面電車はなんともいえない雰囲気がありました。
Posted by SORI at 2011年08月25日 00:16
SORIさま はじめまして、おはようございます。
ご来訪&nice!どうもありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。
このウクライナのpostに触発されまして、チェコの古い写真を出してしまいました^^;
Posted by さとけ at 2011年09月03日 09:28
さとけさん お早うございます。
拝見させていただきました。チェコの路面電車とそっくりですね。
この記事をきっかけに、チェコのpostを掲載していただきうれしいです。ありがとうございます。チェコの記事にトラックバックさせてください。
Posted by SORI at 2011年09月03日 10:01
丸い感じの形がとても可愛く見えますね。
Posted by youzi at 2011年09月19日 21:06
youziさん おはようございます。
同じデザインの電車が別の国でも走っているのを知ってさらに驚きました。古い歴史を感じました。
Posted by SORI at 2011年09月20日 06:04
路面電車は絵になりますね。
特に5枚目の写真がいいです。
そこに電車も写っていたらかなりいい感じになるんではないでしょうか。
トロリーバスって見たことがないような気がします。
Posted by minsuke at 2013年07月26日 18:20
minsukeさん おはようございます。
5枚目の写真に路面電車が写っていないのは、確かに残念です。通るまで待っていればよかったのですが、早朝の散歩だったので時間に制約されてしまいました。
Posted by SORI at 2013年07月28日 10:44
おお、この路面電車、キエフでもありました!友人の家が、ちょっと離れたところにあったので、走ってましたよー
http://20050105.blog.so-net.ne.jp/2013-12-30-2
Posted by あーちゃ at 2014年08月06日 21:04
あーちゃさん おはようございます。
ほんと、同じですね。大きなパンタグラフが印象的です。昔の路面電車は統一されていたのかもしれません。
Posted by SORI at 2014年08月07日 03:24
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ウクライナ国内線
Excerpt: より大きな地図で ウクライナ国内 飛行ルート を表示カザフスタンのアルマトイ(アルマティー Almty)からウクライナの首都キエフについた日は空港からウクライナの目的地であるドニプロペトロウシクには、..
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Tracked: 2011-09-12 22:49
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