2014年12月11日

世界遺産 旧ハノイ城跡

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
クリックするとパノラマ
上の写真は旧ハノイ城跡の端門(Doan Mon)です。端門は城を囲む第1城壁に一つだけ配置された正門で見るからに立派な門でした。敬天殿への入口とされています。
世界遺産という文字をタイトルに入れましたが、旧ハノイ城跡と言う名の世界遺産はありません。でも今回紹介する建物などは世界遺産なのです。世界遺産の名称は「タンロン遺跡」です。
実はタンロン遺跡は、旧ハノイ城跡周辺とタンロン城跡をあわせたエリアを指し、7世紀から19世紀頃にハノイの行政中心地だった場所なのです。ベトナム諸王朝がここに都を置いたため各時代の遺跡が重なっているのです。
ベトナム最初の長期王朝を築いた李太祖(リー・タイトー)が1010年に今のハノイへ遷都を行った際、1匹の黄金の龍が現れたことから、都をタンロン(昇龍)と名付けたことに由来しています。つまりタンロン(昇龍)はハノイの旧称です。タンロン遺跡のベトナム語は「Di tích Hoàng Thành Thăng Long」です。ベトナム語として漢字が使われていた時代(1945年以前)では「遺跡皇城昇龍」となります。漢字の正式廃止は1954年で比較的最近でした。この年から紙幣から併記されていた漢字も消えました。

タンロン遺跡そのものは現在発掘中で時々公開されているようなので、その敷地の周りを廻りましたが残念ながら入口はありませんでした。今はだめだったようですが塀越しに写真を撮りましたが工事現場のような雰囲気でした。タンロン遺跡は一番下に掲載している地図のレーニン廟と後楼の間にあります。
基本的には自分で撮った写真しか掲載しないようにしているのですが、現在のタンロン遺跡を紹介するためにネットの写真(下記2枚)を使わさせていただきました。
タンロンの王城は11世紀に李王朝によって築かれたものであり、大越の独立を示すものだそうです。紅河のハノイのデルタ地帯を埋め立てた干拓地の上に7世紀に建てられた、中国の要塞跡の上に建設されたそうです。13世紀の間絶えることなくこの地域の政治的権力の中心であり続けたそうです。北は中国、南はチャンパ王国の影響がある交差点に位置していることから、紅河渓谷下流に特徴的な、独特の東南アジア文化が生まれたのであり、タンロンの王城の建築と18のホアン・ディエウ遺跡がそれを反映しているそうです。

[発掘場所は大きな屋根で覆われています。]       [屋根の下の発掘場所です。]

近くから見た端門です。門は3段になっており一番上まで上がってみました。


端門の前から左側の城壁を撮ったものです。右側も同じでした。
クリックすると拡大

分厚い木の門の下には車がついていました。


内側から門の通路を撮ったものです。城壁の厚みが実感してもらえると思います。
クリックすると拡大

門の上の建物に上がる階段です。


門の上は広い庭のようになっておりそこに2階建ての建物が建っていました。


2階(地上からだと3階)に上がるとなにかが祭られていました。


部屋の中からの景色です。国旗掲揚台が広場の向こうに見えます。


屋根には龍が飾られていました。
クリックすると拡大

2階(地上からだと3階)に上がる階段です。急な階段でした。


歴代の皇帝が居を構えた宮殿跡である敬天殿(Dien Kinh Thien)には1467年につくられた写真の龍の階段が残っています。この階段を登ったところは龍の丘と呼ばれているそうです。その丘に建っている現存の建物はフランス統治時代のフランス軍司令部だそうです。
クリックすると拡大

敬天殿の後ろ側の後楼との間に、このようなものがありました。クリックすると拡大昔は地下に入る入口だったのでしょうか。関係は不明ですが、近くには右の写真の「D67の家」と呼ばれる建物があります。ベトナム戦争時に重要な会議が行われた建物には大きな地下室があったそうです。「D67の家」の写真は撮っていなかったのでネットから拝借いたしました。


これは後楼(Hau Lau)です。皇帝に仕えた側近たちが控える場所とされたところです。この建物はフランス統治時代に復元されたそうです。
クリックすると拡大

後楼の屋根の瓦も趣があるので掲載いたしました。
クリックすると拡大

後楼の中にも、なにか祭られていました。


クリックすると拡大最も北側の壁です。小さな門の出入口はコンクリートで塞がれていました。このような壁で敷地全体が囲まれていました。この塞がれた門の奥に北門があります。一旦、外に出て道路を歩いて行くと右の写真の北門に行けたのですが、そのことを知らなかったために写真を撮ることが出来ませんでした。右の北門の写真はネットから拝借いたしました。
クリックすると拡大

紹介の建物の位置関係を地図で紹介します。すでに紹介したホーチミン廟も近くにあります。クリックすると航空写真を表示します。
クリックするとGoogle地図を表示
ラベル:ハノイ 世界遺産
posted by SORI at 19:42| Comment(24) | TrackBack(1) | ハノイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご訪問頂き Nice をありがとうございました。
Posted by 般若坊 at 2011年08月07日 20:07
ご訪問ありがとうございました♡
Posted by トモゾウと茶々 at 2011年08月07日 21:12
般若坊さん こんばんは
タンロン遺跡は是非とも見たかったです。
Posted by SORI at 2011年08月07日 22:06
トモゾウと茶々さん こんばんは
ベトナムはいいところでした。でも暑かったです。
Posted by SORI at 2011年08月07日 22:07
ご訪問いただきありがとうございます。(^^
Posted by PhotonFisher at 2011年08月08日 01:27
PhotonFisherさん おはようございます。
世界遺産には昨年(2010年)に登録されたそうです。
Posted by SORI at 2011年08月08日 05:41
ハノイというと、ベトナム戦争を思い出してしまうのですが
今は平和で完全に復興しているのでしょうか。
Posted by 青竹 at 2011年08月08日 09:46
青竹さん こんにちは
ベトナム戦争(1960年12月~1975年4月30日)が終わって36年が経過しました。ベトナム戦争の爪跡に関しては完全に復興しましたがベトナムの発展はこれからです。
Posted by SORI at 2011年08月08日 12:47
ベトナムも建物の雰囲気がと思っていましたが、
アジアって感じの建物があるんですね。
Posted by youzi at 2011年08月19日 20:30
youziさん こんばん
ベトナムは独特の文化がありますね。東南アジアとも違うし中国とも違う。それでて、思いっきりアジアの雰囲気のある国です。
こちらの文化遺産もも世界遺産に登録されてよかったです。
Posted by SORI at 2011年08月19日 20:51
ベトナムには行ったことは有りません・・・
歴史を感じさせる建物ですね!!
広々としていて綺麗です。
Posted by tarou at 2014年12月11日 08:41
tarouさん おはようございます。
ベトナムが人気の場所であることを初めて行ったときに納得いたしました。結局、今までに16回行きました。
Posted by SORI at 2014年12月11日 08:58
補修の跡が見て取れますね。
世界遺産に認定される前に補修したのでしょうね。
Posted by サンダーソニア at 2014年12月11日 14:02
SORIさん、こんにちわ。
ベトナムは行ったことががないですね、、
でも、歴史を感じる立派な宮殿があるんですね!
中国と同じ龍の彫り物があるんですね。
同じ意味があるんでしょうか?
門が3階建てなんて、すごいの一言です。
是非、行ってみたいです。
Posted by 海のアングラーしんちゃん at 2014年12月11日 15:59
サンダーソニアさん こんにちは
低い部分の石が欠けていたようですね。補修は大変な仕事なのだと思います。日光東照宮の陽明門も補修工事をしていますが、5年と8ケ月もかかるようです。
  着手 平成25年7月16日
  完了 平成31年3月31日
 http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2013-11-21
Posted by SORI at 2014年12月11日 16:41
海のアングラーしんちゃんさん こんにちは
中国、ベトナム、日本、韓国の竜は似ていますね。西洋のドラゴンとは印象が違いますね。
Posted by SORI at 2014年12月11日 16:43
そうそう、発掘現場って滅茶苦茶広範囲を
覆っている場合がありますよね。
学生の頃は、考古学の仕事に就きたいと
思った時期がありましたが脳は器じゃなかったようです^^;
Posted by 昆野誠吾 at 2014年12月11日 17:44
昆野誠吾さん こんばんは
発掘現場は興味があります。発掘作業は根気がいる仕事ですね。従事されている方には頭が下がります。
Posted by SORI at 2014年12月11日 18:29
いつも思うんですが、
昔の人は、ホントにエライ。。。
良くこの様な建築物を造ったものだと。。
今は簡単に造っちゃいますけどね。
重みが違いますね。。
Posted by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 at 2014年12月11日 23:34
なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん おはようございます。
重機の無い時代に見事な建造物を作るのには驚かされます。人間の能力の深さを感じます。
Posted by SORI at 2014年12月12日 03:05
城の屋根の両端にある動物は何でしょうか。

 日本でも、城などではシャチや鬼瓦が置かれているのと、なにか共通の文化があるように受け取りました。シャチは顔は虎で姿は魚で、空想上の動物、守護神だそうですね。
Posted by とりのさとZ at 2014年12月12日 12:29
こんばんは!
重厚な造りと
繊細な彫刻・・・見事ですね(゜o゜)
Posted by ちゅんちゅんちゅん at 2014年12月12日 20:02
とりのさとZさん おはようございます。
屋根の両端の動物は竜(龍)です。東洋の瓦の文化はすばらしいと思います。特に日本のシャチホコは見事です。
Posted by SORI at 2014年12月13日 06:34
ちゅんちゅんちゅんさん おはようございます。
ベトナムに王朝があった貴重な遺産です。大切に守られているのはいいですね。
Posted by SORI at 2014年12月13日 06:36
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック

200年前のレンガ造りの監視塔
Excerpt: 写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。 帰国する日に時間があったのでハノイの町を散策していると趣のあるレンガ造りの塔があったのでさっそく行ってみました。ここはザーロン帝によって180..
Weblog: まっくろクロスケ
Tracked: 2011-08-09 05:29
Seesaaブログのコメント設定について・・・
1 コメント入力に関する設定 →ポチッ
2 コメントリスト         ポチッ
3
昨日の記事ランキング
    先週(月~日)の記事ランキング
      先月の記事ランキング