


先日、十年以上も食べていなかった明石焼きを東京で食べたことを紹介したばかりでしたが、本場の明石で、その明石焼きを食べる機会がありました。上の写真がその明石焼きです。朱塗りの板は手前が低くて奥が高くなっていました。
食べやすく配置されるのが本場の明石焼きでした。
メニューの最初のページに、ど~んと載っていました。中に使われている蛸は地元の明石タコが使われて10個で400円は安いです。お店の中で食べさせていただきましたが、持ち帰りに何人も買いに来られていました。

焼くところを撮らせていただきました。普通のたこ焼きは金属の千枚通しのようなキリを使いますが。こちらでは2本の竹ベラを使っていました。やわらかいので竹ベラ(あるいは菜箸)なのだと思います。
たこ焼きが鉄板を使うのに対して明石焼は銅版を使うのも特徴の一つです。
銅板の上に朱塗りの板をかぶせて銅板ごと、ひっくり返して板の上に明石焼きをきれいに並べるのです。銅板の淵の部分が高くなっているのがミソです。この高くなった淵のおかげで板を上にかぶせてひっくり返せるわけです。柔らかな玉子焼(明石焼)を作る工夫が集約された道具なのだと思いました。

玉子焼を拡大してみました。ふわふわ感が伝わるでしょうか。写真をクリックするとさらに拡大するので、ふわふわ感と美味しさが伝えられるかもしれません。
明石の玉子焼は見た目はたこ焼きに似ており柔らかく直径5cm程度の球形が自重で押し潰れたような形をしています。江戸時代の終わり頃から食べられていて、たこ焼きの元になった食べ物といわれているます。
玉子焼は、約160年の歴史を持つと言われていますが、現在の玉子焼を商売としてはじめたのは、95年前の大正八年(1919年)から玉子焼の屋台を引いていた、現在の樽屋町にお住まいだった向井清太郎さんと言われています。向井さんの玉子焼は評判となり、口コミで広がり人気があったそうです。そして大阪にもその評判が伝わり大阪から業者が見学に来る程、有名になったそうです。

材料に鶏卵を使う点、生地が非常にやわらかい点、小麦粉以外に沈粉と呼ばれる小麦でんぷんの粉を使う点、焼き板が熱伝導が良い銅製である点、明石焼きを裏返すのに銅製の焼き板を傷つけないよう、金属製の道具を用いず菜箸を使う点、具が基本的にタコのみである点などが、いわゆる大阪のたこ焼きとは異なります。
小さなまな板状の木製の皿に盛り付けられ、添えて出される出汁に浸けて食べます。この出汁に浸して食べるスタイルこそが、玉子焼きの最大の特色です。出汁も美味しく飲めました。

地元といえども明石蛸は値段が高いですから「明石だこ」が使われているのはうれしいです。明石蛸の美味しさの秘密は、先ずは美味しい餌が豊富なことだそうです。明石海峡には海老や蟹(特に大好物のフタホシイシガニ)が繁殖して、それを食べています。次の理由が海流です。明石海峡の早い潮流の中、蛸を大好物と狙う敵に身を隠しながら、すばしっこく暮らさなければならないことが筋肉質な体を作り出し、かみ締めるほどに味の出る、超一流の明石蛸の味の秘密だそうです。
明石では玉子焼とよばれています。明石以外では明石焼とよばれます。明石市のなかでも特に明石駅の南側の魚市場・魚の棚あたりにある店舗が有名で、明石を目指す観光客の目的の一つにもなっています。「明石焼」のみの表記の店舗(玉子焼の表記がない店舗)には老舗は少なく、むしろ観光客向けの店舗だそうです。
私の入ったお店は明石駅の近くではなく西明石駅前にあるお店「玉子焼ピコ」です。こちらでは玉子焼と明石焼の両方が使われていました。

お店の中では明石焼以外に、いろんな酒の肴がありました。明石は魚が美味しいところなので刺身も新鮮なのが食べれそうでした。隣のテーブルでは玉子焼や酒の肴に焼酎のお湯割で盛り上がっていました。
店名 玉子焼ピコ
住所 兵庫県明石市西明石南町1丁目4−13
電話 078-922-8590
最寄 JR西明石駅
SV http://goo.gl/maps/b6Utj

作り方をネットで調べてみました。ただし本レシピは専門店のレシピではないので参考としてください。
材料(4人分)
・明石ダコ 適量
・卵 3個
・だし汁 2カップ 前日から昆布を浸けておいた水に塩やカツオで味付
・小麦粉 60g
・じん粉 60g
・つけ汁 適量 だし汁にカツオ・薄口醤油を加えて煮立てる
手順
1.タコを塩でもんでぬめりを取り、水でよく洗う。
2.タコをたっぷりのお湯でゆで、1センチ角程度に切る。
3.小麦粉とじん粉をふるいにかけ、だし汁で溶く。
4.さらに卵を溶き、加える。
5.熱した鉄板に仕込んだ4.を注ぎ、そこへタコを1個ずつ入れる。
6.形を丸く整えながら、丁寧にひっくり返し、ふっくらと焼き上げる。
7.お好みでつけ汁に三つ葉を加え、お熱いうちに召し上がれ。
※つけ汁は熱くても冷たくても、どちらでもお好みに合わせて。
下記の地図の臙脂色マーク(

より大きな地図で 玉子焼きピコ を表示
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確かに美味しいおつゆと一緒もいいですね。
海外はかなりご無沙汰なので楽しく拝見いたしました。
今後もヨロシクお願いします。
海外の記事も見ていただき、うれしいです。それぞれの国でそれぞれ文化に接することが出来ますね。
寒くはなかったのですが、確かに湯気がすごいです。熱々の出汁でした。熱いので気をつけてください。と言われました。
昼でなかったら絶対ワンコインセットでした。この次は夕方を狙ってみます。
ふわふわと蛸のマッチングが美味しかったです。
う~ん、食べたくなってきた (*^.^*)
まだまだ知られていない食べ物なのですね。神戸にいるときはみんながしっいるものと思っていました。
ほんと朱塗りの板が似合っていました。最後に作り方も掲載いたしました。
関西は、なんでも値段設定が低いですよね。
まえに住んでいたとき、うちの近所(尼崎)でも、
たこ焼き8個で100円の看板に驚かされました。尼は特別かも…。
たこ焼き8個で100円とはすごいです。
関西は食べ物に関しては値段の設定が安いですね。西明石の別の玉子焼屋さんでは玉子焼+蛸飯が500円でした。機会があればそちらも食べてみたいです。
火傷しそう^^;
だけど食べたい♪ 美味しそう^^
丸まま口に入れると、すごく熱いです。でも熱々は美味しかったです。
美味しいですよね。
沢山のお店があるそうです。地元のお店を少しだけ紹介いたします。
明石 十三味 、 こだま 、 松竹 、 てんしん 、 まるまる 、 明石焼お好み焼 樂 、 明石焼ウタ 、 ふなまち 、 みいさん 、 お好み焼いまい 、 玉子焼ゴ 、 とり居 、あかし多幸 、 ワームス 、 たこ珍 、 明石丁 、 本家きむらや 、 明石焼楽々 、 お好み焼・玉子焼ふるさと 、 1919明石玉子焼 、 ギャラリーであい 、 夢工房 、 明石焼工房 たこや 蛸老亭 、 明石蛸仙人 、 明石焼たるたる堂 、 たこ磯
教えてもらった事を思い出しました。
東京で食べるタコ焼きよりも柔らかそうですね。
具もたこ焼きはキャベツとかも入れたりしますが、
見た感じはタコだけなのかなって感じが。
出汁に入れてしまうと、ぐちゃってするのではって、
それだけが心配なのですが、そんな事はないんですね。
物凄く気になってきました。
具がタコだけなのが特徴ですね。タコ焼の一種ですが、タコ焼のルーツでもあります。これから大阪のタコ焼になり全国に広まったようです。明石焼はやわらかいので素人には作りにくいのかもしれません。
丸いまま食べれば崩れることはないのですが、口の中を火傷する可能性があるので最初は半分にして食べることを推奨します。箸で切ってしまうと少し崩れます。崩れたところは最後はつゆと一緒に飲んでしまいます。
400円なら安いです。
コメント、ありがとうございました。
なるほど。。明石焼きのことがよく分かりました。
明石焼きと生ビールがセットで500円とは。。
是非とも本場で食べてみたくなりました。
調べてみるといろんなことが分かって面白いですね。やっぱり、明石と言えば明石焼です。
神戸で明石焼きを食べたことがないのですが、神戸も明石焼き圏と言えるのではないでしょうか。大阪まで行くと、たこ焼き圏になってしまいます。
本場では意外と安いことが多いですね。沢山作るので工夫がされているのだと思います。
ヘラでひっくりかえすとは知りませんでした!
つゆに入った明石焼き、食べてみたいです!
お出汁も美味しくて良いですよね。
なんといっても安いのが良いですね!
明石焼って、たこ焼きのルーツだったんですね・・・
そんなに歴史の古い食べ物とは知りませんでした。
生地のやわらかさが写真からも伝わってきます。
本当に美味しそう・・・
近所に、こんな店があったら入り浸りになっちゃいます。。(^_^)
以前、新宿にお店があったような気がしますが、
見かけなくなってしまったような。
この時に明石焼きの作り方を具体的に知りました。道具もたこ焼き用と違うのです。
柔らかいので家で作るのは難しそうです。一度は挑戦してみたいけれど、先ずは、じん粉を手に入れなければなりません。
まさに明石の名物と言えると思います。明石と言えば明石鯛やアナゴや明石蛸も有名です。
次の機会があれば100円のビールを飲んでみます。うれしいサービスです。
確かに東京では減ってきていると友人が言っていました。前記事で紹介したお店は貴重です。
ずいぶん食べてないので食べたくなりましたが
家から行ける近い所にあった明石焼のお店はなくなってしまったんですよ!
家から行ける簡単に距離のところに明石焼が食べれるお店があるのはすばらしかったけれども、無くなって残念でしょうね。明石焼きは、やっぱり美味しかったです。
何事も極められたものには伝統が息づいているのですね。勉強になりました。
玉子焼きって初めて知りましたけど
超絶美味しそうですね!
関東に引越してからは食べる機会が少なかったので大満足でした。ご経験されていないとのことなので、紹介できてよかったです。
関西に行ったときは是非とも明石の玉子焼を食べてみてください。生地が柔らかいので、タコが主張した食べ物になっています。
本場では玉子焼きって言うんですよね!
かーかは本場で食べた事はないですが
大阪の「ぶぶ亭」ってお店で食べます。
おだしが美味しくて、明石焼きが焼きあがるまで
テーブルに置いてある「ガリ」をおつまみに
おだしを飲むのが好きなんです(笑)
確かに地元では玉子焼と呼ぶ理由がなんとなくわかります。地元以外では玉子焼だと別の食べ物に勘違いされますね。私もおだしを飲んでしまいます。美味しいですね。
本場の玉子焼は美味しいです。兵庫県の実家に帰った時には、また行きたくなりました。今度は神戸に住んでいた時のお店を探して行ってみます。