2025年02月15日

ムハンマド・アリ・モスク と 城塞シタデル(Citadel)

2025年2月1日にSSブログからSeesaaブログに全記事を移行させました。
Seesaaブログに慣れるために、昔の記事に手を加えてブラシュアップして再掲載させことから始めさせていただきます。前記事と同じくエジプトの記事をブラシュアップさせてもらいます。

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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こちらがムハンマド・アリ・モスク(Muhammad Ali Mosqueمسجد محمد علي)です。
このモスクはイスラーム地区の南東にあるモッカムの丘に建つシタデル(Citadel=砦)と言う名の城砦(城塞)の中に建てられたモスクです。シタデルは十字軍を阻止するために1176年(アイユーブ朝)に建設されました。立地条件の良さと堅固さからアイユーブ朝~マムルーク朝~ムハンマド・アリ朝~イギリス統治時代に城砦兼住居として使われたことからモスクもいくつか作られました。

ネットから航空写真を拝借いたしました。広い大理石の庭があるのが判ってもらえると思います。その庭は下で紹介いたします。


反対側から見たモスクです。ムハンマド・アリ・モスクはムハンマド・アリ朝時代に建設されたビザンチン(オスマントルコ)様式のモスクです。ムハンマド・アリにより1824年に起工し息子のサイード・パシャにより1857年完成したそうです。
高い塔が特徴ですね。これはミナレットと言われていろんな形式があります。ここのは鉛筆を思わせる尖ったトルコ式です。このモスク自体がトルコの有名なモスクを参考にデザインされたものだそうです。
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砦の塀の外から見たムハンマド・アリ・モスクです。モスクの名前となったムハンマド・アリー・パシャはムハンマド・アリー朝の初代ワーリーで、在位は1805年5月17日~1848年3月2日でした。
 建築  着工 1830年 完成 1848年
 様式  オスマン建築
 建築家 ユースフ・ボシュナ
 創設者 ムハンマド・アリー・パシャ オスマン帝国の属州エジプトの支配者
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町の道路から見たムハンマド・アリ・モスクです。エジプトのカイロの主要道路の雰囲気が出ています。
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最近は肌を出した女性が多いためか中庭の入口で女性は緑のマントを渡されていました。見ていると強制ではないようです。でもほとんどの女性が受け取っていました。肌が出すぎている女性だけかな?
靴もここで脱いで裸足で中に入ります。入れる袋があると便利です。
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中庭の真中には水が出るような大理石の構造物があるのが特徴です。この構造物は泉亭といわれるもので信者が身を清める場所です。右の時計塔は1846年にフランス国王から送られたものですが、これは1830年にムハンマド・アリがルクソール神殿ラメセス二世のオベリスクを贈った返礼だそうです。
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中庭からモスクの中に入ります。これがモスクの内部です。教会との違いは内部に柱がないことでした。朝一番に来たのでまだ人が多くありませんでした。天井から吊り下げられたランプがきれいです。
皆さん輪になって座っておられます。実は皆さん体験ツアーの人達なのです。
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観光ツアーの人たちは輪になって絨毯(じゅうたん)の上に座ってガイドさんの説明を聞いています。例の緑のガウンをはおった女性も見受けられます。もちろん我々もプライベトで雇ったガイドさんを合わせて3人だけですが、写真と同じように絨毯に座って説明してもらう体験をさせてもらいました。
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窓の飾りです。
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モスクが建つ丘の上からのカイロの町の景色です。霞んでいるのはおそらく車の排気ガスが原因だと思います。写真をクリックすると広い範囲の拡大写真を表示します。
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実はムハンマド・アリ・モスクは丘の上に建つシタデル(Citadel=砦)と呼ばれている城砦(城塞)の中にあったのです。これがシタデルの地図です。その城内にはモスクが4っもあり、その4つのモスクの中の最も大きいモスクがムハンマド・アリ・モスクだったのです。城塞の名前のシタデル(Citadel)は砦という意味を持ちます。
 ①ムハンマド・アリ・モスク
 ②軍事博物館
 ③警察博物館
 ④イギリス統治時代の刑務所
 ⑤アサブ門
 ⑥アフマド・エル・ケトホダー・イル・アサブ・モスク
 ⑦エン・ナーシル・ムハマド・モスク
 ⑧ヨセフの井戸
 ⑨宮殿
 ⑩ムカッタの塔
 ⑪トゥルファの塔
 ⑫ソリマン・パシャ・モスク
 ⑬新門


衛星写真でみたシタデルです。


城塞(城砦)シタデルを紹介します。イスラーム地区の南東にあるモッカムの丘に建つシタデル(Citadel=砦)と言う名の城砦(城塞)の中の門です。その城砦の門の両側に巨大な大砲が飾られていました。シタデルは十字軍を阻止するために1176年(アイユーブ朝)に建設されました。立地条件の良さと堅固さからアイユーブ朝~マムルーク朝~ムハンマド・アリ朝~イギリス統治時代に城砦として使われました。


巨大な大砲ですがかなり旧式です。いつの時代の大砲でしょう?


小型の大砲もありました。シタデルの中には軍事博物館(National Military Museum)もあるんです。広い敷地です。


さすが大昔と言えども元、軍の施設です。門の向こう側には沢山の大砲が並んでいるのが見えます。手前の緑の釣鐘状のものは警備兵が中に入るのだと思います。


さすが城砦です。立派な門が沢山あります。


城砦を下から見上げたところです。


道路から撮りました。一番外側の城壁です。


かなり堅固な城砦だったと書かれていました。


シタデル城砦内には「ムハンマド・アリ・モスク」も含めて4っのモスクがあります。これは「エン・ナーシル・モスク」です。あとの2っのモスクは「アフマド・エル・ケトホダー・イル・アサブ・モスク」と「ソリマン・パシャ・モスク」です。


現在は分かりませんが、私が行った当時のエジプトではホテルは金属探知機が必ず設置され、各観光地のエリアの入口にも必ず金属探知機が備えられていて、ここでも写真のように設置されていました。これはルクソール近くのハトシェプスト女王葬祭殿遺跡で1997年にスイス人43人、日本人10名、イギリス人4名、他3名に警官や犯人6名も含めて69名(報道により若干差あり)が亡くなった悲惨な事件があり、二度と繰り返さないための処置だと思いますがおどろきました。


緑色()のマーク()の場所が今回の記事のムハンマド・アリ・モスクで、黄色()のマークが泊まったホテルで、紫色のマーク()がハン・ハリーリ・バザールの場所を示しています。
  ムハンマド・アリ・モスク
  ハン・ハリーリ・バザール
  泊まったホテル(Cairo Marriott Hotel )
  ナイトクルーズ船が出る桟橋
posted by SORI at 17:06| Comment(43) | TrackBack(1) | エジプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
モスクというだけあって、小高い丘から威厳を醸し出していますね。
ものすごく歴史というか重みが感じられる建物ですね。
Posted by Fuel at 2010年03月08日 12:53
ランプがすごくキレイですね。
配列も変わってるのですね。やっぱり柱が見えないので一層広く見えるのですね。
Posted by ちゃと。 at 2010年03月08日 17:46
もう少しでナイス30,000ですね、凄い!!!
Posted by さーやん at 2010年03月08日 17:55
Fuelさん こんばんは
内部にも自由に入れましたし、こちらのモスクは開放的でした。イスラムの歴史はエジプトの5000年の歴史から見ると短いけれど、それでも長い歴史があるのに驚かされました。
Posted by SORI at 2010年03月08日 19:28
ちゃと。さん こんばんは
内部のランプが高い天井からぶら下がっている光景は素晴らしかったです。すごく広い空間ででした。
Posted by SORI at 2010年03月08日 19:31
さーやんさん こんばんは
ありがとうございます。30万niceまで、あと870まで来ました。週末から休みにかけて30万niceに到達できるかもしれません。皆さんのおかげです。うれしいです。現在までに2944名の方々からnice!をいただきました。こちらも大感謝です。
Posted by SORI at 2010年03月08日 19:35
大きいですね。
私もマレーシアでモスクの見学に行きましたが、中には祈る場所以外は何もないのですね。
Posted by nyankome at 2010年03月09日 00:37
nyankomeさん おはようございます。
モスクは国によって形が違いました。マレーシアのモスクはどのような形なのか気になります。まさに、お祈りの場所ですね。
Posted by SORI at 2010年03月09日 06:40
現代的な国立モスクの写真が少しあります。
http://pavane.blog.so-net.ne.jp/2007-09-30
Posted by nyankome at 2010年03月10日 00:53
nyankomeさん おはようございます。
国立モスクが掲載された記事ありがとうございます。
懐かしいです、KLタワーに登ったことがあります。その時、眼下で木造建物で火事が発生したことを思い出しました。まだ、ブログをやっていない頃なので写真を撮りませんでした。スズのジョッキもお土産で買いました。
http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2009-05-10-22
Posted by SORI at 2010年03月10日 07:20
モスク、建物の形がとても好きです。
Posted by youzi at 2010年03月31日 21:32
youzi さん こんばんは
エジプトのモスクは最もオーソドックスな形でした。トルコのモスクと似ていました。
Posted by SORI at 2010年04月01日 22:50
私もココに座らされて説明を聞いた記憶があります。
こんなにキレイだったかなぁ〜。本当にランプきれいですね。
Posted by みんこ at 2010年04月05日 18:08
みんこさん こんにちは
やっぱり写真に残しておくといいですね。すごく広い印象でしたがランプのきれいさにも驚きました。
Posted by SORI at 2010年04月06日 20:39
こんばんは!
モスクの中は別世界ですね~!
幻想的な綺麗さです(^^)
Posted by ちゅんちゅんちゅん at 2013年07月30日 02:42
ちゅんちゅんちゅんさん おはようございます。
おごそか雰囲気であふれていました。チャーターした車で来たのが、こちらの場所でした。この後、ツタンカーメンが展示されたエジプト考古学博物館に行った後にキザのピラミッドに行きました。
Posted by SORI at 2013年07月30日 06:02
これだけ大きな空間を柱無しって
すごい技術ですね!
幻想的な雰囲気に魅力を感じます^^
Posted by 昆野誠吾 at 2013年07月30日 15:33
昆野誠吾さん こんにちは
どのような知識によって、このような高度な建築技術を持っていたのか不思議です。長い歴史の中で培われたのでしょうね。
Posted by SORI at 2013年07月30日 15:52
おはようございます!
nice!です。
Posted by shiho at 2025年02月15日 05:59
shihoさん おはようございます。
nice! ありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年02月15日 07:21
南無阿弥陀仏
Posted by 夏炉冬扇 at 2025年02月15日 08:10
エジプト文明偉大ですね~ 娘さん厚木に住まわれますか いい所ですよ(笑)
Posted by kazu-kun2626 at 2025年02月15日 09:05
おはようございます。拝見しました。
Posted by ハマコウ at 2025年02月15日 10:15
ムハンマド・アリ・モスク、壮麗な建築物ですね。天井から吊り下げられたランプがとても美しいです。
Posted by 溺愛猫的女人 at 2025年02月15日 10:55
nice!です (^_^)ノ
異国情緒 たっぷりと堪能させて頂きました!
Posted by Labyrinth at 2025年02月15日 11:30
拝読しましていますが足跡・コメントの送信が巧く行きません。
Posted by 侘び助 at 2025年02月15日 11:45
エキゾチックでいいですね。
Posted by JUNKO at 2025年02月15日 11:57
夏炉冬扇さん こんにちは
信仰があるからこそ見事なモスクが作られるのでしょうね。
Posted by SORI at 2025年02月15日 12:50
kazu-kun2626さん こんにちは
中国4000年の歴史に対してエジプト5000年の歴史とよく言っていました。
Posted by SORI at 2025年02月15日 12:52
ハマコウさん こんにちは
訪問いただきありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年02月15日 12:54
溺愛猫的女人さん こんにちは
ランプが神秘的な雰囲気を出していますね。
Posted by SORI at 2025年02月15日 12:56
Labyrinthさん おはようございます。
エジプトは我々にとっては異国度の高い国ですね。
Posted by SORI at 2025年02月15日 12:57
侘び助さん こんにちは
コメント失敗したとのメッセイジが良く出るようになりました。再入力して見たら2つも入っていることもありました。
Posted by SORI at 2025年02月15日 13:02
JUNKOさん こんにちは
ほんとエキゾチックな世界ですね。
Posted by SORI at 2025年02月15日 13:03
nice! です
Seesaaブログへのご訪問・コメント、ありがとうございます。
Posted by それいゆ at 2025年02月15日 13:41
それいゆさん こんにちは
こちらこそありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年02月15日 16:21
こんにちは!(^^)!
コメントできなくて、苦労してました。
Posted by ファルコ84 at 2025年02月15日 16:39
何度ERRORになったことやら!
何が原因だったのでしょう。
これで安心です。
Posted by ファルコ84 at 2025年02月15日 16:41
かなりのスケールですね。
写真もどこから撮られたのか、素晴らしい物ばかりです。
Posted by ヨッシーパパ at 2025年02月15日 18:48
ファルコ84さん こんばんは
もしかしたらSSブログからの移転中の人が沢山重なってSeesaaブログに負荷がかかっていたためかもしれません。自分の記事にコメントするときに1度拒否されました。でも、結果的に受け付けられていてコメントが2つになるので1つ消しました。
Posted by SORI at 2025年02月15日 21:43
ヨッシーパパさん こんばんは
ありがとうございます。大きなモスクでした。
Posted by SORI at 2025年02月15日 21:46
歴史的な背景から、モスクの建築様式、内部の様子、周辺施設まで幅広く紹介されていて、ムハンマド・アリ・モスクとその周辺を、包括的に理解できます。肌の露出に対する配慮や、観光ツアーの様子とか、SORIさんご自身の体験も交えながら描写されているので、臨場感もありますね。
Posted by いっぷく at 2025年02月15日 22:40
いっぷくさん おはようございます。
少しでも知ってもらいたくて、盛りだくさんの内容になってしまいました。
評価していただいてありがとうございます。
Posted by SORI at 2025年02月16日 04:48
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カザフスタンのモスク
Excerpt: 写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。 カザフスタンはイスラム教とキリスト教が半々の国です。そして、これがカザフスタンのモスク(イスラム教の礼拝堂)です。世界にはいろんな形のモスクが..
Weblog: まっくろクロスケ
Tracked: 2014-01-05 09:11
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