2009年08月18日

鮮やかさゆえの悲しい花

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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6月に六甲山の麓でこばん草を探しているときに、広い空地に鮮やかな花が沢山、咲いているのに気がつきました。独特の雰囲気のある不思議な花に感じられました。

広い空地に、忽然と鮮やかな沢山の花が咲いているのが不思議で名前が判れば掲載するつもりでしたが、調べきれないままに今まで経ってしまいました。
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最近、テレビでこの花のことを知りました。鮮やかな花であるがゆえに、悲しい花であることを知りました。花にまつわる青年たちの青春があったようです。名前が判ったことをきっかけに掲載させてもらいました。
中央の赤い部分の大きさが悲しみの大きさを表しているような気がしてなりません。
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名前は特攻花です。もちろん特攻花 (とっこうばな)は通称で天人菊(テンニンギク)あるいはガイラルディアという名前があります。鹿児島県の喜界島の飛行場跡に毎年咲き続ける花でした。その飛行場跡地とは太平洋戦争中に多くの特攻機が飛び立って行った飛行場でした。特攻に飛び立っていった同世代の若い女性写真家仲田千穂さんの写真集「「特攻花」って知ってる? 」で知られるようになったそうです。神風特攻隊員の平均年齢が17歳と聞くと、いつまでも覚えていて欲しいと思います。
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              名  前: ガイラルディア(Gaillardia)
              別  名: 天人菊(テンニンギク)
              通  称: 特攻花
              学  名: Gaillardia pulchella
              英  名: Branket flower
              科  名: キク科
              属  名: テンニンギク属
              原産地: 北米
              花  期: 6~10月
              花言葉: 生きなさい
              渡  来: 明治時代
仲田千穂さんの特攻花の動画が掲載されていたので紹介いたします。


特攻隊の戦死者数<ネット より>2008年9月
 空からの特攻   3,948名(海軍2,531名 陸軍1,417名)
 水上の特攻    1,344名(海軍1,081名 陸軍 263名)
 水中からの特攻   544名
 陸上(戦車)      9名
 合計       5,845名(海軍4,156名 陸軍1,689名)

 移動中など    8,164名
 両合計      14,009名

有名な写真です。終戦の日(1945年8月15日)の3ケ月前の写真です。左の写真のあどけない笑顔が印象的ですね。この写真から右の有名な絵も作られていました。比べてみてください。
写真はネットから拝借 1945年5月26日
こちらは終戦の日(1945年8月15日)の4ケ月前の写真で、見送っている特攻隊員と同年代の女子学生が持っている花が特攻花かどうかは判りませんが、悲しい別れには違いなかったと思います。
喜界島の特攻花は天人菊(テンニンギク)ですが、本土では大金鶏菊 (オオキンケイギク)が特攻花と呼ばれる地域もあるようです。

                      写真はネットから拝借 1945年4月12日
喜界島は沖縄と鹿児島の中間に位置する小さな島です。
TBさせていただいたよかにせふくちゃんの紬出張日記より
 喜界島

 亡き父と、母の故郷である。私のルーツである。

 特攻隊が出発した知覧は有名な場所となっている。

 飛び立った攻撃機は、喜界島で給油等をして沖縄へ向かった。

 幼い頃の母も、ずい分と兵隊さんたちに手を振り見送ったらしい。

 この花の束を握り締め飛び立っていったり、上空から落としていったり・・・。

 そんな事から、島では「特攻花」と読んでいたという。

 母もそれは覚えていた。

クリックすると衛星写真
飛行場の衛星写真です。この周りに天人菊(テンニンギク)が沢山咲いているそうです。拡大してよく見ると飛行場の海側はゴルフ場になっています。平和を感じてしまいました。


広島ピアノさんの再考・太平洋戦争。にトラックバックしています。
posted by SORI at 06:44| Comment(30) | TrackBack(4) | 植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます^^

テレビで何度も少女達が花を持ち振って『行ってらっしゃい』のような行動は何度も拝見した事があります。恥ずかしいですが、ずっと桜だと思ってました(考えたら季節的におかしい・・・)
そうですか・・・この菊だったのですね・・・ホントに花の赤くなったところが大きい程、悲しみが深いのかもしれませんね。
私の親さえも、こんな時代を知らないけど忘れてはいけないんですよね。

知覧の特攻隊が飛び立つ場所、記念館行きました・・・今まで泣いた中で1番泣いた記憶があります^^;
あんな子供達に・・・戦争は何があってもしてはいけませんよね!

朝から深く『今日1日を大事に生きよう!!』と誓いました(ちょっとオーバーですか?)
Posted by guran at 2009年08月18日 08:17
おはようございます。はじめまして。
来訪 nice を頂きありがとうございます。(^▽^)/
食べ歩きするならイタリヤで、と思っていますが、
いつになったら行けるやらと・・・
うらやましく読ませてもらいました。
これからもよろしくお願いします。
Posted by じぃじぃ at 2009年08月18日 09:14
本当に鮮やかさゆえの悲しい花ですね。
Posted by まあゆ at 2009年08月18日 10:43
このお花が特攻花なんですね。
鮮やかだからこそ、なんだか物悲しい雰囲気が伝わってきます。
このお写真有名ですよね。
私も特攻記念館を見るために、わざわざ知覧まで行ったことがあります。
Posted by koume at 2009年08月18日 11:29
なんか切ないですね。
Posted by bamboosora at 2009年08月18日 11:41
悲しいお話ですけど、避けては通れない日本の歴史ですし
人として知らなければならないことだと思います。
いろいろとお調べくださって、ありがとうございます。
Posted by tomoe at 2009年08月18日 12:59
特攻花 って言うんですね。
17歳と言うとうちの末娘と同じ年齢です…
本当に切ないですね。

神戸に行った時に六甲にも行く予定だったのですが、
土砂降りだったので、ホテル近くの北野の観光をして帰りました^^
神戸は素敵なところですね!

         Yumi
Posted by フレンドリー2009 at 2009年08月18日 13:09
こちらでも、本名ではじめました。妖精時間のナナ.... とほぼ同じ記事をUPしてます。女性ブロガー限定の会員に合格しましたので、いろんなイベントにも参加できます。行動範囲が広くなりそうです。今後ともよろしくお願いします。
伯父が特攻隊員だったので、写真でしか知りません。長男坊で、潔く「花と散った」わけですが、悲しいですね。お話しもしたことがありません。戦争のため、祖父母も亡くなっていたので、次男の父は沢山の妹、弟を抱えて苦労したそうです。合掌!!
Posted by keiko at 2009年08月18日 14:21
辛く悲しい話です。
今の平和は、この様な多くの若者の犠牲のもとに有るのです。
Posted by Country Boy at 2009年08月18日 15:15
特攻花、初めて知りました。
とても勉強になりました。
高倉健さん主演の「ホタル」を思い出しました。
Posted by ねじまきけんいち at 2009年08月18日 19:01
こんばんは。

「特攻花」私も初めて知りました、母が特攻服を縫っていた話を
思い出しました。終戦後ほんとの「特攻」の意味を知ったようです。
辛かったそうです。
Posted by m-oomori at 2009年08月18日 21:35
トッコウバナって名前の花は知っていましたが、
本当の名前が「天人菊」ってことや、どんな花かってことは、
知りませんでした。ひとつ物知りになって嬉しいです。
ありがとうございます。
特攻隊の戦死者数を見ても驚きました。
Posted by みんこ at 2009年08月18日 22:25
このお花も謂れも初めて知りましたが、こんな悲しい事実があったのですね。
散っていった若い命が、鮮やかな花に姿を変えて訴えかけているようです。
Posted by ぽて at 2009年08月18日 23:09
花びらの先端が、黄色で縁取られていて綺麗な花ですね
私、特攻花と呼ばれる花は、撫子と思い違いしていました。
菊だったのですね
花の呼び名と、花言葉の言葉の意味の違いが悲しく思います
Posted by ぴのこ at 2009年08月19日 01:27
guranさん おはようございます。
すばらしいコメントありがとうございます。独特な雰囲気のある花なので何か由来があるような気がしてなりませんでした。特攻花であることを知り、調べてみてあらためて、あの時代の現実を知ることが出来たのは、この花の、物言わぬ力を感じました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:44
じぃじぃさん おはようございます。
私も家族一緒の初めて海外旅行はイタリアでした。食べ物も美味しいし遺跡もすばらしいし建物も歴史を感じました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:48
まあゆさん おはようございます。
ちょっとした朝の散歩が戦争中の現実を知る機会になりました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:50
koumeさん おはようございます。
特攻記念館を見るために、知覧まで行かれたんですね。是非、永遠に伝えたい史実です。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:54
bamboosoraさん 知れば知るほど悲しい現実でした。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:56
tomoeさん おはようございます。
調べる機会になってほんとうによかったです。特攻で何千人もの沢山の人が亡くなったことを知りませんでした。是非とも皆さんにも知ってもらいたい数値でした。
Posted by SORI at 2009年08月19日 06:59
Yumiさん おはようございます。
六甲山の空地の一角での出来でした。 どうしてここだけに、咲いているのか今でも不思議なりません。また行く機会があれば見に行って見たいと思います。北野の雰囲気は神戸を感じさせてくれる場所ですね。私も長く神戸に住んでいました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:04
keikoさん おはようございます。
女性ブロガー限定の会員、ちょっと気になりますが、こちらこそよろしくお願いいたします。特攻隊員の方と縁があれば、感じることも我々以上ですね。長い戦争は常識も変えてしまう現実がありますね。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:11
Country Boyさん おはようございます。
歴史を知れば知るほど悲しくなりました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:12
ねじまきけんいちさん おはようございます。
僅かですが知る機会を提供できてうれしいです。戦死者数や平均年齢など、自分が、あまりにも知らなかったことにも驚きました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:15
m-oomoriさん おはようございます。
お母さん特攻服を縫っておられ、現実を知って悲しい気持ちになられたお話に、ますます感慨深い気持ちにさせられました。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:20
ぽてさん おはようございます。
長く伝えて同じような悲しいことを繰り返してほしくないですね。花を見て思い出してもらえる人が1人でも沢山いますように!
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:28
ぴのこさん おはようごさいます。
特攻花は喜界島では天人菊ですが知覧では大金鶏菊と場所により違うようです。調べれば調べるほど喜界島の天人菊は印象的でした。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:34
みんこさん おはようございます。
皆さんからの沢山のコメントに驚いております。コメントしにくい記事と思っていたので感激です。私も記事を書くために調べて特攻戦死者数には驚きました。そして平均年齢17歳には考えさせられるものがありますね。
今日からインドに行ってきます。週末には帰ってきますが一日おいて8月23日から8月28日まで中国に行ってくるので記事の掲載やコメントが遅れることがあるかとも思いますがお許しください。
Posted by SORI at 2009年08月19日 07:36
名前を知らないで、花だけ見ていると、
とてもきれいな花だよねって、通り過ぎてしまいますが、
名前を知っていると、立ち止まってしまいますね。
今、この花がきれいに咲いているという事は
平和になったって事なんですかね。
戦争の事を知らない世代が増えてきていますので
いつまでも、戦争はしていはいけなって、
花を咲かす事で伝えていって欲しいですね。
Posted by youzi at 2009年08月19日 09:21
youziさん 今晩!
沢山の鮮やかな花が咲いているので目にとまりました。花の色合いが違うのにも驚かされました。ずーと花の名前が気になっていましたが名前を知る機会があってよかったです。調べているうちに戦争の恐ろしさの一旦を知りました。
Posted by SORI at 2009年08月20日 03:12
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