
2019年9月9日掲載
タイトル:2019年台風15号通過後の近所の写真

前記事「マウナケア・ツアー」に緊急追記の形で猛烈な風だった台風15号の雨雲の動きの画像を追記いたしましたが、台風通過当時の9月9日の朝に近所の写真を撮ってきたので単独の記事に昇格させました。上のアニメーション動画は2019年9月8日20時30分~9日20時00分までの雨雲の動きです。雨雲の中心が台風15号です。
私の住んでいる場所を台風の目が通る直撃でした。2019年9月9日5時05分前後の雨雲レーダーの画像も追加で掲載いたしました。画像はスライドショーの形式で4時10分、4時30分、5時00分、5時05分、5時25分、5時30分、5時35分の順に広範囲と拡大図の計14枚を表示しています。この5時05分に私の住んでいる場所が台風の目に入り風が止み、5時30分ごろから再び風が強くなり始め、5時35分には強風に戻りました。無風の時間が意外と長かったことからも台風の大きさを実感いたしました。台風の目が通過前は28℃前後あった外気温度も下がり始めて6時5分の時点で24.9℃になったことから風向きが変わったのだと思います。画像をクリックすると台風の目に入った瞬間の5時05分の拡大画像を表示します。ニュースによると関東各所で観測史上最大の風速を記録、9日4時28分には千葉市で57.5m/秒の最大瞬間風速を記録したそうです。

近所を歩いてみてた範囲ではありますが、私の住んでいる住宅地で台風の被害らしい被害は、唯一この街路樹だけでした。当日(9月9日)の朝早くでしたが、すでに上の部分は細かく切断されて、近くの空き地に積まれていました。車が通るので対処は早かったようです。

テレビで工事現場で足場が倒壊したニュースをやっていたので気になって近くの工事現場に行ってみましたが、台風が来る前にシートを部分的に外して足場に縛っていたので、被害は無いようでした。もしシートをそのままにしていれば、風をはらんで足場が倒壊したり、シートが破れる被害があった可能性を感じるほどの凄い風だったのです。事前の対処は大正解だったと思います。

上は大きな公共の建物ですが、住宅の建設現場でも同じように事前にシートの一部を外す対処を行っていて、こちらも被害は無いようでした。建物や工場設備は完成すれば風や地震には強いけれども建設中は弱い時期があるので、私が設計を担当していたプラントでも建設中の台風などに対処していたことを思い出しました。台風が近づいて来た時には足場などの含めて特別に強度計算を実施したこともありました。

参考に建築基準法で規定されている計算式で高さに対する風圧をグラフにしてみました。ベルヌイの定理でも判るように4倍の風圧力は2倍の風速を意味します。逆算すれは100mの高さでは地上の約2倍の風速で設計する意味なのです。気象庁の発表する風速は、地上10mの位置で計測された値です。


散策した範囲ではありますが、住宅地での被害は一か所だけでしたが、その周辺の方に入ってみると驚くような光景を目にしました。

雑木林の中の木が折れて道を塞いでいたのです。周辺に沢山の木があっても木が折れることが分かりました。

いろんな木が倒れていました。

杉の木の典型的な折れ方です。

さらに進むとさらに倒木が道を塞いでいました。左上におれた部分が写っているので太い木であることが分かっていただけると思います。その倒れた木が周辺の竹をなぎ倒しているのです。

街灯も根元から折れていました。細いポールなので、単に風圧だけで倒れたのではなくて大きくゆれて折れたのだと思います。共振したのかもしれません。LEDのランプは点灯した状態なので点灯用の光センサーは暗い部分にあるのだと思います。真ん中が車が通れる道なのですが、落ちて来た木の枝で覆われていて、言われないと道とは判らないかもしれません。

根元が腐食していたのも原因の一つのようです。

道沿いの神社です。特に被害が無いようですが、落ち葉や枝の掃除が大変そうでした。実は住宅地の方にも遠くの雑木林から、木の枝や葉が風に飛ばされてきていて家の前の道路の掃除をされていました。私の前の道路も夕方に行いました。一番遅かったです。

さらに進むと倒木と、大きな木の枝が道を塞いでいました。

あらゆるきが倒れたのが分かると思います。

さらに進んだ光景です。右にはお墓があります。

よく見ると銀杏(ギンナン)が沢山落ちていました。この状態が数10m続いていたのです。上の写真にも落ちた銀杏が写っているのが分かってもらえると思います。

このような状態が続いていたのです。いつもだったら持ち帰るのですが、果肉がまだ固そうで取り出すのに手間がかかりそうだったので断念いたしました。全て一本のイチョウの木から落ちた銀杏なのです。ここの銀杏の記事はこちらです。→ポチッ

その銀杏(イチョウ)の大木は無事で安心いたしました。

倒木はまだまだ続きました。

台風のおかげで団栗(どんぐり)も沢山落ちていました。

水が溜まっているところもありました。ただし、この場所に水がたまるのは、今回だけでなく少し大雨が来るといつものことなのです。単に排水が悪いだけですが、いつまでもほったらかしなのです。でも、いつもと違う光景があります。クリックして拡大すると判ると思いますが、道の突き当りあたりに大きな木が倒れているのです。

クリックが面倒な方のために拡大写真を掲載いたしました。

塀に使われている鋼板も飛ばされていました。

千葉市に上陸寸前で、台風の中心が東京湾にある台風15号の進路予想図を8秒間表示した後に4秒間ほど雨雲レーダー(4時05分時)の画面を表示するように設定いたしました。さらにその後に縮尺が違いますが、東京湾と千葉県内の台風15号の実際の進路を8秒間表示します。


最大風速は最大瞬間風速と違い10分間の平均風速です。
本動画の掲載サイト→台風経路図 国際気象海洋HP
台風01号 台風02号 台風03号
台風04号 台風05号 台風06号
台風07号 台風08号 台風09号
台風10号 台風11号 台風12号
台風13号 台風14号 台風15号

9月09日の6時01分には隣の市である八千代市の2度目の緊急速報がスマホに入りました。

今回の台風で最も大きな被害の一つが停電です。下記の図は9月10日12時30分時点の千葉県の停電状況ですが、9月11日15時までに停電が解消したのは八千代市、御宿町、白子町の3ケ所だけです。9月9日12時の時点では下記の図に加えて松戸市、市川市、船橋市、習志野市、鎌ケ谷市も停電していました。その時、千葉県では62万6900戸が停電していたそうです。
千葉県以外でも神奈川県(9万3800戸)、茨城県(9万400戸)、静岡県(3万1000戸)、東京都(2300戸)、栃木県(300戸)、埼玉県、山梨県でも停電していましが、9月11日6時時点で停電地域が残っているのは千葉県と神奈川県でしたが、9月11日14時30分の時点で停電しているのは千葉県(43万6400戸)、神奈川県(3800戸)、埼玉県(700戸)、栃木県(400戸)、茨城県(200戸)なので、復旧が進むと同時に新しく停電している地域の発見もあるようです。船橋市に住んでいる姪っ子の家の地域が停電になり復旧には丸1日かかったそうです。

正しいかどうかは別にして、この時に君津市の右の写真の鉄塔2基が倒壊したのだと、後で感じました。

追伸
2019年9月19日から9月27日まで関西に行っています。その間は皆様の所に訪問出来ないことをお許しください。
2019年9月11日追記 タイトル:停電復旧の推移を追加

令和元年の台風15号の停電の復旧が注目されています。そのことから復旧状況の確認のために


それによれば9月9日8時時点に把握されている停電戸数はは93万1800戸(軒)でした。その後も停電が発見されているので、実際にはこれよりかなり多かったと想像されます。
東電Gの停電情報の停電数から単純に計算した復旧戸数(0時~24時)を紹介します。9月14日が予想される数値以上に少ないのが気になります。停電情報では軒数で表示されていますが、電力メーター数と判断して馴染み深い戸数で記載しています。戸数は世帯数を表していますが、軒数には建物数の意味もあります。停電情報の中に定義が書かれていないので、多くの人が住むマンションを1軒と集計しているのであれば数値が違ってきます。24時(0時)の数値そのもの数値は読み取れなかったので、前後の数値を使っているため実際とは若干のずれが発生すると思います。9日目までの停電復旧率(復旧戸数÷その日の工事前停電戸数)は26%程度でしたが、10日目以降は記載の数値のように上がってきています。14日目(9月22日)の停電復旧戸数および復旧率がマイナスとなっているのは台風17号が変化した温帯低気圧の強風により新に発生した停電数が復旧数を上回ったために計算上でマイナスになったものです。

2日目(9月10日) 13万2600戸復旧
3日目(9月11日) 13万2400戸復旧
4日目(9月12日) 16万4200戸復旧
5日目(9月13日) 7万0100戸復旧
6日目(9月14日) 2万5500戸復旧
7日目(9月15日) 3万7200戸復旧
8日目(9月16日) 2万7700戸復旧
9日目(9月17日) 2万5000戸復旧
10日目(9月18日) 1万6100戸復旧 30.5%
11日目(9月19日) 1万5500戸復旧 42.2%
12日目(9月20日) 1万2800戸復旧 60.4%
13日目(9月21日) 4800戸復旧 57.1%
14日目(9月22日) -500戸復旧 -23.9%
15日目(9月23日) 1000戸復旧 24.4%
16日目(9月24日) 3100戸復旧 100% 停電解消(18時49分)

上のグラフでは千葉県以外の数値が読み知りにくいので目盛幅を変えたグラフも掲載いたしました。東電のサイト(停電情報)では戸数ではなく軒数という表現になっています。関東に上陸した台風としては過去最強クラスとなり、15ケ所で観測史上1位の最大瞬間風速を記録する台風となりました。今回観測された瞬間最大風速の例を記載いたします。右は台風の進路関連の図です。
東京都神津島 58.1m/s(島)

東京都新島 52.0m/s(島)
千葉県木更津市 49.0m/s(観測史上1位)
千葉県館山市 48.8m/s
東京都三宅坪田 48.4m/s
静岡県稲取 48.3m/s
東京都大島町 47.1m/s(島)
千葉県成田空港 45.8m/s(観測史上1位)
東京都羽田空港 42.7m/s(観測史上1位)
神奈川県三浦市 41.7m/s(観測史上1位)

細かく記録始めた9月12日6時からの千葉県の停電戸数の推移を紹介します。
午後から大きく停電戸数減る傾向があり、夜間は特に大きく減らしています。9月13日の昼間(6時~18時)の停電戸数の改善は前日の昼間の3万8000戸にくらべて、1万6000戸と少なかったのは気になります。
9月12日06時~12日18時 12時間 3万8000戸復旧
9月13日06時~13日18時 12時間 1万6000戸復旧
9月12日06時~13日06時 24時間 15万4600戸復旧
9月13日06時~14日06時 24時間 5万1600戸復旧

千葉県の停電は9月20日3時19分には、やっと2万戸になりました。そこで9月20日12時~9月25日00時のグラフも紹介します。いびつな停電戸数の動きから現場の奮戦が伝わってくるような気がします。9月24日0時34分時点の千葉県の停電数は800戸です。9月22日04時34分時点で千葉県で停電が残っている地区は市原市(600軒)、鴨川市(<100軒)、木更津市(<100軒)、君津市(<100軒)、鋸南町(800軒)、袖ケ浦市(<100軒)、富津市(300軒)、南房総市(1300軒)のみとなりました。グリット全体の数値が9月21日14時頃に上がっているのは東京都で新たな停電1400戸(軒)が発見されたためです。停電情報に表示されていないエリアにおいても、低圧線や引込線上の障害により、各ご家庭で停電が継続している場合があるそうです。ホームページによると調査の依頼は東京電力に電話(0120-995-007)してほしいそうです。例えば9月22日4時34分に南房総市は1300軒でしたが、6時29分には1800軒に停電数が上がったのは新たに発見されたのが理由と思われます。1時間半後には1300軒に戻りました。9月22日に入ってからは停電の数値の上がり下がり多くなってきました。停電数が減ったことで細かなところの情報による停電数の増加によって、復旧数を相殺している状況に入ってきているように感じます。9月23日5時19分ら千葉県の停電戸数が2600戸まで減りましが、23日13時24分に5700戸に増えたのは台風15号ではなく、元台風17号の温帯低気圧による強風が原因だそうです。

停電が一旦は0と表示された地域で新しく停電が発見されたことが


ゴルフ場数全国3位(155)の千葉県のゴルフ場も強風の被害を受けただけでなく停電でも苦しんでいるようです。コースの復旧を行っても停電により営業の影響を受けているところが沢山あるようです。

右の図はウェザーニュースによって千葉上陸前日の9月8日18時45分に発信されていた台風15号による停電リスク予想図です。
9月13日夜に東京電力パワーグリッド(株)から右図のように停電の全面復旧には2週間を要することが発表されました。停電戸数の違いを計算に入れると、関西電力管内で224万7000戸の停電が発生した2018年9月4日の台風21号の停電復旧ペースよりかなり目標が低めに感じます。とは言え長期戦なので作業員の方の健康には十分な配慮が必要に思います。それぞれの台風の被害の事情は違うとは思いますが比較してみました。

2018年 2019年
台風21号 台風15号
発生日 224万7000戸 93万1800戸
2日後 31万6000戸 42万0100戸
5日後 3万戸 13万8200戸
10日後 36戸 2万1200戸
15日後 0戸(9月24日)
16日後 0戸(9月20日)



千葉県全体 南房総市 東電G全域
9月15日23時39分 9万9500戸 11300戸 9万9500戸
9月15日23時59分 10万0300戸 11300戸 10万1000戸
9月16日00時34分 9万7200戸 11300戸 9万7900戸
9月16日02時19分 9万7600戸 11300戸 9万9000戸
9月16日05時54分 9万2000戸 9200戸 9万1400戸

順番に並べてみました。赤のエリア(10万戸<)が徐々に減っていきました。停電なしの白地の所でも時間の経過とともに、黄色や橙色に変わるケースはよくあります。クリックすると、それぞれ大きく拡大いてします。
2019/09/10 12:19 2019/09/11 20:24 2019/09/12 17:14



2019/09/13 16:49 2019/09/14 09:09 2019/09/15 20:34



2019/09/16 02:19 2019/09/16 05:54 2019/09/17 17:44



2019/09/18 06:44 2019/09/19 21:09 2019/09/20 18:34



2019/09/22 04:39 2019/09/23 15:54 2019/09/24 06:24






2019年9月25日追記 タイトル:停電ほぼ解消

今回の台風15号による停電で初めて2019年9月24日18時49分に東京電力パワーグリッド株式会社(東電G)のホームページで停電軒数(停電戸数)画面に、

右の図が9月10日12時30分時点の千葉県の停電状況です。作業をされた沢山の方々、お疲れさまでした。上の画面は2019年9月24日18時49分の停電状況を示した画面です。停電が解消した9月24日18時49分の5分前の18時44分の停電数は400軒でした。もちろん、今後の新たな発見で停電数値が表示されることはありえます。例えば9月25日16時19分には千葉県で200軒の停電が表示され、

停電はほぼ解消しましたが、テレビで放送されているように千葉県での台風の被害は深刻なものがあります。それを実感する出来事がありました。それは年末近くに館山カントリークラブで泊まりのゴルフコンペを予約していたのですが、宿泊ホテルであるホテル川端さんが台風の被害を受けて修理のために再開は来年になるとの連絡を受けたことでした。コンペ自体は宿泊先を館山リゾートホテルに変更したので、

ネットにあった記載内容を枠内に転記いたしました。
#台風15号の被害で千葉県の再開未定、長期休業が予想される温泉施設
→9/24 追記
①館山市 天然温泉人魚の湯 #海紅豆 建物損壊により再開未定です。
②館山市 たてやま温泉 #ホテル川端 建物損壊により再開未定です。
③館山市 #平砂浦ビーチホテル →通信網の再整備完了次第再開です
④館山市 #安房自然村 不老山薬師温泉のある複合施設。
今年増設工事をしてましたがかなり損害を受けたようです。
⑤南房総市白浜 #ジャングルパレス
下にある、白浜フラワーパークとともに大損害だそうです。
⑥南房総市白浜 白浜温泉 季粋の宿 #紋屋
白浜温泉郷の中で一番被害大きく再開未定だそうです。
⑦南房総市白浜 #ウミサトホテル (旧紀州鉄道ホテル)
→9/21より再開のアナウンスがありました
まだ秋雨前線活発で台風シーズンなので今後が心配です。被害地域にお住まいの方々に一日でも早く安寧な日々が戻るよう祈っております。