
ハス祭り(7月7日~8月12日)を開催している水郷佐原水生植物園(千葉県香取市)に、7月19日に行ってきました。この植物園には
花菖蒲を見るために6月27日に一度来ましたが、その時に
ハス祭りのことを知りました。今回が2度目の訪問になったわけです。ハスに関しては先日(7月15日)に
万博公園に見に行きましたが、水郷佐原水生植物園はハス池としての規模は大きくありませんがハスの種類に関しては300種と日本一の植物園なのでいろんなハスの花を見るために来たわけです。上の写真のハスは鶏鳴寺(けいめいじ)という種類で、こちらの植物園で作りだされたようです。
ハス祭りの間は土曜日、日曜日は6時から開園していますが、平日8時ということなので7時57分に植物園に到着いたしました。今回は一度来ていることもあり家から約1時間で着きました。

門を入ったとたんに、150万本の花菖蒲に埋め尽くされた前回の景観とは全く違う景色を見せてくれました。こちらの品種は与田浦です。

花菖蒲は全くなくハスが池の中で沢山咲いていました。こちらは舞妃という品種です。

こちらの植物園は300種類ものハスがあるために普段見慣れない花が沢山ありました。こちらの花が珍しいかどうかわかりませんが、一際鮮やかな紅色のハスでした。名前は大紅袍(だいこうほう)といいます。

こちらの植物園は近い場所から花を見ることが出来るのも特徴です。したがってハスの花の真上からの写真も紹介出来ます。


沢山の種類の花が咲いているので撮った花の名前がわかるように花を撮った後に必ず右のように名札を撮るようにいたしました。名札には「品種名」「分類」「品種」「起源」が書かれているので非常に参考になりました。名札からこちらの品種名は紅蓮で南京市園林科学研究所から来たハスであることがわかりました。

それではハスの花を紹介いたします。
こちらには300種類のハスが植わっていますが、一つの品種の株数は少ないことと花の咲いている期間が短いことから、必ず花が見れるとは限らないことがわかりました。1回の訪問で花が見れる割合は1/3~1/4程度でした。蓮の花の 寿命は3~4日程度で早朝に花弁が開き、午後には花弁を閉じてしまうそうです。名札が付いたハスで開いた花が撮れた写真は82種類(27%=82÷300)でした。その82種類の花をすべて紹介いたします。タイミングの問題で見ることが出来なかった種類が、まだ約220種類もあると思うと300種類のすごさがわかってきました。これらの中には数千枚の花弁を持つ千弁蓮(多頭蓮)や、花の中にもう一つ花を咲かせたように見える重台蓮や八重絞りの大洒錦といった日本では数少ない貴重な品種を見つけることが出来ると思います。カーソルを写真の上に持っていくと品種名を表示します。
1~10 巨椋池系のハス(2,3,4,5,6,9,10番目)
玄武紅蓮 げんぶこうれん 巨椋の瑞光 おぐらのずいこう
巨椋の桃花 おぐらのももばな 輪王蓮 りんのうれん
巨椋大島先 おぐらおおしまざき 請所 うけしょ
巨椋の白鳥 おぐらのはくちょう 小三色蓮 しょうさんしきれん
東観世紅 ひがしかんよべに 巨椋大黒 おぐらだいこく

これが1~10の名札です。









11~20 衣通姫 そとおりひめ 利根春暁 とねしゅんぎょう
満江紅Self まんこうこうセルフ 鶏鳴寺 けいめいじ
醉雲 すいうん 蓉嬌 ようきょう
西湖春色 せいこしゅんしょく 中山白蓮 ちゅうざんびゃくれん
普者黒白荷 ふじゃこくびゃっか 紅蓮 こうれん

これが11~20の名札です。









21~30 大紅袍 だいこうほう 中日友誼蓮 ちゅうにちゆうぎれん
無錫白 むしゃくしろ 白海蓮 はっかいれん
青菱紅蓮 あおひしこうれん 紹興紅蓮 しょうこうこうれん
大碧蓮 だいへきれん 大灑錦 だいさいきん
剣舞 東湖紅蓮 とうここうれん

これが21~30の名札です。









31~40 艶陽天 えんようてん 建郷壮士 けんきょうそうし
敖漢蓮 あおはんれん 解放紅蓮 かいほうこうれん
友誼牡丹 ゆうぎぼたん 粉娃蓮 ふんあいれん
友誼紅2号 ゆうぎこう2ごう 淨台蓮 じょうだいれん
小金鳳 しょうきんぽう 龍飛 りゅうひ

これが31~40の名札です。









41~50 冰嬌 ひょうきょう 翠華 すいか
A913 金糸蓮 きんしれん
精華 せいか 友誼牡丹 ゆうぎぼたん
紅孔雀 べにくじゃく 紅重台蓮 こうちょうたいれん
株洲紅蓮 しゅすこうれん 淀姫 淀城蓮 よどひめ よどじょうれん

これが41~50の名札です。









51~60 美中紅 びちゅうこう 素牡丹 そぼたん
紅辺玉蝶 こうへんぎょくちょう 天高雲淡 てんこううんたん
夜明珠 いえみんじゅ 一点紅藕 いってんこうぐう
東暁 とうぎょう 海南洲藕 かいなんすぐう
崖城藕 がいじょうぐう 麻×三一

これが51~60の名札です。









61~70 大毛節 だいもうせつ 大青楷 だいせいかい
津軽和蓮 つがるわれん 暁霞 ぎょか
矮寸三蓮 わいすんさんれん 鐘山 しょうざん
徳島紅 とくしまべに 紅地蓮 べにぢはす
日本古代蓮 にほんこだいはす 黔霊白荷 けんれいびゃくか

これが61~70の名札です。









71~82 西福寺観世 せいふくじかんぜ 華台寺白蓮 けたいじびゃくれん
仲哀陵蓮 ちゅうあいりょうれん 粉黛 ふんたい
利根の蓮 とねのはす 敖漢蓮 あおはんれん
Caspicum 玄武紅蓮 げんぶこうれん
紅万万 こうまんまん 藤壺蓮 とうこれん
原始蓮 げんしはす 明光蓮 めいこうれん

これが71~82の名札です。











池の中に咲いていたハスの花 名札がないので名前は判りません。




この時期は、花の終わった花菖蒲の植え替えなどの手入れの作業が行われていました。皆さん潮来傘などの昔のスタイルで仕事をされていました。


パンフレットから拝借した昔の写真です。上のスタイルと比較してみてください。
この右の写真は水車(みずぐるま)を使って水田に水を入れているところです。こちらの植物園でも佐原の水郷地帯の風物であった水車が沢山ありました。昔は水郷地帯の農家にとって「みずぐるま」は大切なものだったようです。
水車を紹介した記事→
ポチッ最初に紹介した1~10の中の2,3,4,5,6,9,10番目は花蓮(はなはす)の名所として知られた京都の巨椋池(おぐらいけ/小椋池)のハスですが、巨椋池は1941年に干拓されてなくなってしまいました。ハスの愛好家たちに残念がられていましたが田植え時期などに幼苗がいくつも見つかり、保存が行なわれたそうです。その歴史的名花を、保存している植物園から分けていただいたとのことです。

赤色マークの付いた場所が旧巨椋池の中心です。干拓前の巨椋池は周囲約16キロメートル、水域面積約8平方キロメートルで、当時京都府で最大の面積を持つ淡水湖だったそうです。赤色枠は上の地図の範囲を示しています。巨椋池が大きな池であったことが判ってもらえると思います。+のアイコンを2回クリックしていただくと画面いっぱいに上の古い地図の範囲を表示します。
少し遠目から見た花の景色も紹介いたします。花だけがポツンと咲いた不思議な光景でした。周りには水面に葉を浮かべるスイレンばかりで水面より上に出すハスの葉はありませんでした。これは地名にちなんで名づけられた与田浦という品種かもしれません。

沢山の白い花の咲いている景観です。ハス(蓮)は、インド原産のハス科多年性水生植物です。ハスの花を指して蓮華(れんげ)といい、仏教とともに伝来し古くから使われた名だそうです。一方、地下茎は蓮根(れんこん)といい、食用名として蓮根が使われます。これは舞妃です。

淡い色合いの花たちです。ここまではEOS 5Dで知った写真です。

家内がG10で撮った写真も2枚を紹介いたします。 実はデジカメで初めて写真を撮ったとのことです。トリミングしない、そのままの構図の写真を紹介します。こちらの花は紅万万(こうまんまん)のようです。

こちらの花は花びらの感じから東暁(とうぎょう)か藤壺蓮(とうこれん)のようです。
上の82枚の写真と、もう少しじっくりと比べるとわかると思います。

上の写真をトリミングいたしました。

300種類の内、訪れた時に花が咲いていた30%程度しか紹介できませんでしたが、沢山の種類のハスがあることを伝えることが出来たでしょうか。
植物園を紹介いたします。赤色マークのところが水郷佐原水生植物園です。
名前 水郷佐原水生植物園 すいごうさわらすいせいしょくぶつえん
電話 0478-56-0411
住所 千葉県香取市扇島1837-2
営業 あやめ祭り期間 8:00~18:30
はす祭り期間 6:00~16:00(土日祝) 8:00~16:00(平日)
その他 9:00~16:30
休園 5~8月 無休
その他
月曜日 年末年始
植物 花菖蒲 400品種 150万本
はす 300品種以上(日本一)
敷地 6万㎡ (6ヘクタール)